1年に1度 後編

[1年に1度] 後編 


「すっごい~!!!!」

部屋の窓から見える桜の凄さに
食事の手を止めたルーハンが窓際まで走っていく

「しうちゃーん!!!!!綺麗だよ~」

満開の桜を初めて見るというルーハンの
はしゃぐ姿を見てシウミンの顔もほころんでいく

「あの桜は山際に咲いてますので
近くまで行かれませんが、ウチとこの庭にも木があります。
ライトアップしてますのでお食事後にどうぞ」

女将の説明に
「桜の近くまで行けるの? 俺行きたい~!!!!」
キラキラした瞳でシウミンを見つめるルーハン

「食事が終わったらな・・・・さあ食べよう」





「うわぁ~凄いよ~」

今日何度目の凄いを発したか分からないルーハンは
庭の桜の大木を見て大はしゃぎ

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シウミンの腕を掴んで桜の方に走って行く


あっ・・・

急に強風が吹いて2人の手が離れた


え?

桜の花びらが風に舞いながら
ルーハンの体を取り囲んでいく

ルーハンはそれに気づかずに手を広げて
桜の木に抱きつこうと走っている


嫌だ・・・ダメ・・・行くな・・・

シウミンの瞳には桜の木が
ルーハンを連れて行こうとしている様に見えた

強風で花びらが吹雪いている
シウミンはその花びらに襲われてルーハンと離されてしまった

「ルーハン」

ルーハンはシウミンの声が聞こえないのか
嬉しそうな表情のまま花びらに体を包まれていく・・・

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「ハニ・・・・置いてかないで!!!!!!」

強風の花吹雪に邪魔をされながらもシウミンは叫んだ

ビクン!!!!

ルーハンの体が反応する

ハニと呼ぶのはシウミンの中にいるミニが目覚めた証拠

「ミニ!!!!!」

我に返ったルーハンは自分にまとわりつく花吹雪を手で払う

花吹雪に邪魔されて
その場を動けないでいるシウミンの側まで走って行った

「ミニ!!!!!俺が置いていくわけないだろう!!!!
ごめんね・・・手を離してしまって」

ルーハンはしっかりとシウミンの体を抱きしめる

シウミンは自分を見つめる瞳にホッとし
ルーハンの体に抱きついた

「お前が・・・連れていかれるかと思った・・・」

「俺は・・しうちゃんの横にいるよ・・絶対に離れないから」


2人がしっかりと抱き合っていると
いつの間にか強風はピタリと収まり
さっきまでの花吹雪は嘘の様に思える位
桜の大木は静かにその場に佇んでいた


「ルーハン・・・見てごらん・・・桜って下を向いて咲くんだよ」

「え?」

「他の花ってほとんどが太陽に向かって咲くのに
桜は太陽と反対に下むきに咲くんだ」

シウミンに言われて見上げるルーハン

「まるで・・・人間に観てもらうために咲いているようだね」

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「しうちゃん・・・連れてきてくれてありがとう・・・
こんなに綺麗な桜・・・・俺一生忘れないよ」

そういうとルーハンはシウミンに優しくキスを落す

「そうだな・・・一生の思い出だ・・・」

2人はしばらくの間
ライトアップされた桜の下で抱き合ったまま
夜桜を堪能する



ライトアップされた美しい夜桜の下で
イケメン2人が抱き合って桜を見上げている姿は
まるで桜の精のような美しさで
見かけた人達の心にもしっかりと焼き付いた



春とはいえ夜はまだまだ冷え込む
すっかり冷え込んだ2人は
部屋に設置されている露天風呂に飛び込んだ

「しうちゃん・・・寒くない?大丈夫?」

「ん・・・」恥ずかしそうにルーハンの腕を掴むシウミンを見て

ルーハンはその端正な顔を盛大にくずしてほほ笑んだ

露天風呂からは山際の桜が白く浮かんで見える


死の瀬戸際でセフンがもう一度見たいと思った景色・・・

自分も死の瀬戸際にこの景色を思い出すんだろうか・・

多分この景色もそうだけど・・・
このルーハンのデレ顔を思い出すんだろうな

そんな事を想いながらシウミンは

「桜は1年に1度しか咲かないけど・・・・
お前と毎年同じ景色を見つめて行きたい・・・」と囁いた


うん・・・

同じ気持ちのルーハンは湯船の中でシウミンを抱き寄せて

「ずっと一緒だよ・・・しうちゃんが嫌がっても離れないからね」



恋人たちの甘い夜はまだまだ続いていく・・・





おしまい





桜散っちゃいました・・・後編が遅くてすみません・・・






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1年に1度 前編

いつも遊びにいらして下さる方々ありがとうございます

4月になりました・・・そして宗文は職場の異動がありました
本採用じゃなくて契約社員的な身分なので・・
空きのある所に入る・・って感じなんです

また仕事覚えなくちゃならなくて・・・
この1週間仕事の説明をあれこれ聞いて・・・
脳みそがキャパ越えてスパークしてます

久々にるーみん妄想で平静を取り戻せました
るーみんありがとう・・・
本当だったら真ん中誕生日に話あげたかった
でも今日はEXOデビュー記念日なので・・・

今回はプラネットシリーズのシウミン少佐とルーハンの話です



[1年に1度] 前編 ~プラネットシリーズ~


「少佐・・・今年は珍しく何もありませんね」

プラネット情報部の部屋でチェンがシウミンに向かって言う

ここ数日は溜まっていた書類の処理も終り
ビリビリした雰囲気も無くなって
めずらしくまったりと皆でティータイム中だ

「ああ・・・年度末に何もないのも珍しいな」

「そして年度始まりにもなにもありません・・任務も入ってません」

セフンがスケジュールを確認しながら話に入ってくる

「俺・・・経理にいたからこの時期ってさ・・・超忙しかったんだよね~」

ベッキョンが大きく伸びをしながら言うと

シウミンは小さくほほ笑みながらベッキョンとチャニョルの方を向いた

「お前達が志願してウチに来てくれたからだな・・・
それまでは人の入れ替わりが激しかったし・・・
そこに任務まで入ってくると本当にバタバタだったな」


「そうだ・・・シウミン少佐・・・
今年はタイミング合うんじゃないですか・・・
明日からでも休暇取ってくださいよ」

「ん? セフナなんだ?」

「あの・・・いつかは・・の話です・・・
手配しておきますから是非行ってみて下さい」

シウミンは一瞬怪訝そうな顔をしたが
セフンの言わんとする事が分かりニッコリほほ笑んだ

「セフナこそ大事な人と行けばいいじゃないか」

「いえ・・自分は体験済みですので・・・今年・・少佐行ってください」

「タイミングなんて中々合いませんよ・・・・仕事は私たちに任せてください」

チェンがシウミンの背中を押すように笑顔で付け加える

「そうだな・・・セフナの体験した感動を味わってみようかな」







あれはいつの頃だっただろうか・・・

ある事件で人質になった少年を救出しに行った時だった

床下から少年に接触をした時
彼の体に爆発物がとりつけられているのに気付いた
監視カメラの設置されている部屋の
中央の椅子に括り付けられ
爆弾までとりつけられていたのだ

爆弾は想定外だったので
少し時間を稼ごうと思い
床下から少年に話しかけた
少年は聡明な子だったので
パニックになる事もなく
こちらの指示通りに動いてくれたので
無事に救出できた


「さくら・・・この前家族で旅行に行った時に
すごく綺麗な桜を見たんです・・・・
初めて見て・・・なんか涙でちゃった位・・・
あの桜もう一度観たいな・・・」

「大丈夫だ・・見れるから・・・頑張れ
俺が絶対に見せてやる・・・
その桜の風景を思い出してしばらく目をつぶっていろ」

「はい・・もう一度桜見るまでは・・死なない」





「しうちゃん・・・もうすぐ着陸だって・・・疲れたの?」

ルーハンがシウミンの顔を覗き込んでいる
その瞳には心配という文字が浮かんでいる

「悪い・・・苦手な飛行機に乗せたうえに・・意識飛んでたな」

シウミンはルーハンの手をとって優しい顔でほほ笑んだ


休暇が取れるから旅行に行こう・・・
珍しくシウミンからの誘いに
ルーハンは大喜びで付いてきた
苦手な飛行機でも2時間・・・
大好きな人と一緒!!!!
嬉しさが恐怖を上回ったので
何という事もなかったのだ

行き場所は日本という事しか聞いていない
でもそんな事は気にならない
隣にいるのがシウミンで
2人っきりの旅行なのだから・・・



昼頃に関西空港に着くと
セフンの手配したコーディネーターの人がいて
そのまま車に乗せられて移動させられた
もう何時間も乗っている・・・
飛行機の緊張と車の程よい揺れ具合で
シウミンもルーハンもぐっすりと眠ってしまった
(シウミンは仕事柄熟睡はせず
時々目を覚ましてはいた
隣のルーハンの寝顔の可愛らしさに
キュンキュンしたのは内緒)




「着きましたよ」

コーディネーターに起こされて
ルーハンとシウミンは車から降りる

古風で格式のありそうな日本旅館の前で
女将に笑顔で迎えられた

「ようこそおいでやす・・・
ちょうどよい日におこしいただけましたなぁ」

「お世話になります」

流暢な英語での会話にシウミンは英語で返答をした

ルーハンは何がちょうどよい日なのか・・・ぼんやりした頭のまま考えていた




旅館に着いた時はもう夕飯近い時間になっていた
そろそろ暗くなりはじめている
部屋に通され、いろいろ説明を受けて
食事を用意する都合上
大浴場に行くように言われて
2人は日本の温泉に初めて入った

他の人たちもいるため
邪な気持ちをルーハンは必死で抑え
2人で背中の流し合いなどのボディタッチで我慢をして
部屋に戻ってきた

和食のご馳走が並べられているテーブルに座ると
女将が笑顔で料理の説明を始めた
そして最後に・・・・・

「本当に今日で良かったですね
多分明日から散り始めるので・・・ウチでは風景もご馳走の一つとなっております」

そう言って閉まっていた障子窓を全開した・・・・

うわぁ・・・・・

まどの外には山一面を満開の桜が覆っていたのだ

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つづく









会いたい

シウミン君の誕生日の話
やっと今頃書きます
短いです・・・・・めずらしくリアル妄想です


[会いたい]





「なんでどうして?」

「あれってルハンだよね・・・なんでここにいるの?」


日本の空港でルハンに遭遇した人たち
驚いてツイにあげまくる

大陸では絶大な人気を誇るルハン
でも日本では1部のK-POPファンにしか知られてない
ただ
その端正な顔立ちは
見る人を魅了するに十分なので
道端ですれ違う誰もが
ルハンの顔をうっとりと見て

あれは誰?

と思うのがほとんどの人の反応だった






「ルハン・・・今回は東京で撮影の仕事があるぞ」

マネージャー代わりの友人が
ルハンの3月の予定を告げていた

「え~3月はソウルに行くから
仕事入れないでって言ったじゃん」

「お前も知ってるだろう・・今ソウルはまずい」

「そんなの知らないよ~個人的には行けるんでしょ」

「まあ・・行けなくもないけど・・・お前目立ち過ぎだから」


ソウルに行くなと言われて腑に落ちないルハンは
ブツブツ文句を言いながらPCを操ってネット検索を始めた


「え? しうちゃんって日本でデビューするんだ」

ネットの記事によるとEXO-CBXとして
日本正式デビューが決まったらしい

記事を読みながらルハンは小さくため息をついた

自分の国と愛する人の国の関係はどんどん悪くなっていく
少し前までならシウミンもライブで中国に来てくれた
同じ国にいる・・・それだけで心が満たされていたのに・・・

「あーあ今年の誕生日は
サプライズでソウルに行こうと思ったのになぁ・・・・」


「ルハン・・・東京での撮影が終わったら
その後の数日はフリーになりそうだよ」

友人の慰める言葉がルハンの耳に届いた

そうか!!!!!

北京やソウルで会えなくても
東京で会えばいいんだ!!!!!

いつもはネガティブなルハンも
遠距離恋愛中の数年間で
ことシウミンに関してはポジティブになっていた

「しうちゃんも日本デビューだから
るうが東京を熟知して案内してあげればいいんだ」

東京のいろんな所を案内してあげれば
『ルハン凄いな』
そう言ってあの可愛い目をぱちくりしながら
驚いてくれる!!!!!

シウミンの顔を思い浮かべて
ひとりニマニマと危ない笑顔を浮かべるルハン


シウミンとの関係を知っている友人は
ルハンの機嫌が治った事にホッとし
日本ではそれほど顔が知られていない・・
ルハンも普通の人として観光を楽しめるのではないか
そう思う事にした








「しうちゃーん!!!!るうだよ~!!!!俺いまどこにいるでしょうか?」

「はあ? 突然そんな事言われても・・・
お前こっちに来れない状況だよな・・・ニューヨーク・・
そんなに飛行機に乗りたくないだろうし・・・・」

「へへへわかんない?」

「台湾には出入り禁止になってるし・・・まさか日本か?」

「しうちゃん凄い!!!!ルウの事なんでも分かるんだね♡」

「日本で何してんだよ」

「しうちゃんが日本デビューするって聞いたから・・
その下調べ」

「はぁ?」

「しうちゃん今から日本にこれないの?」

「わるい・・・誕生日辺りに用事入ってる」

「そっか・・・しうちゃんの誕生日一緒に過ごしたかったな」

「うん・・・俺も・・・
去年おまえのソロライブに行きたかった・・・」

「仕方ないよ・・・俺・・頑張って東京リサーチしまくるね
次にしうちゃんと東京デート出来る位ね」

ルハンの発言にシウミンも思わず声がはずむ

「俺だって5月に東京行って
お前の好きそうな場所とか店とかリサーチしまくるぞ」

「次は東京デートだね」

「ああ」

「また誕生日に電話する」





それから数日間

ルハンは日本のコーディネーターと
一緒に東京のあちこちに出没した
そして気になる場所に出かけていく

東京でも声をかけられたり
サインを求められたりしたけど
中国や韓国にいるときとは段違いで少ない
一般人に戻ったように
買い物もあちこち自由にできてご満悦だった


東京にきて日本のネット検索をして
ある事を発見した
愛する人の誕生日
東京のソウルと呼ばれている
新大久保という町で
シウミンの誕生日広告が流れるとのこと



「俺・・この広告が見たい・・・
この広告を見るために東京に呼ばれたんだ」

「新大久保だとお前・・大騒ぎされるぞ」
友人が心配そうに言う

「この広告だけ見て帰るから大丈夫だよ」

シウミンの誕生日当日
東京は冷たい雨が降っていた

用意された車から降りて
その広告がうつされる場所にいくルハン・・・


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「しうちゃん・・・・日本でも愛されてるね・・さすが俺の愛する人」

しばらくすると周囲がルハンの存在に気づいて騒ぎ出したので
大慌てで退散する


「しうちゃんのプレゼント買いに行こう」

ルハンの乗った車は新大久保から去っていく







「しうちゃーん!!!!SNS見てくれた?」

「ああ・・・お前また高い時計買ったんだな」

「あれ~しうちゃんへのプレゼントだよ~」

「・・・・」

「俺の手首にあった白いのとおソロなの・・・
しうちゃんは黒がいい?白でもいいよ」

「それより・・・指輪・・左手に・・・」

「うん・・・誕生日でしょ・・俺の気持ち・・・
いつもは右手にしてるけど
本当の気持ちは左手だからね」

「うん・・・知ってるよ」

「しうちゃん・・・愛してる♡」

「うん・・・俺も♡」


電話越しのkissは
遠距離の2人の心が繋がっている証

次にいつ会えるかは約束できない
でもお揃いの物を見に付けていれば
一緒にいる感じがして
ルハンの心は落ち着くのだ


「5月に東京デートしようね」





おしまい




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是非
東京とは言いません
日本全国使ってお二人でデートしてください!!!!!

祝誕生日

いつも遊びにいらして下さる方々
ありがとうございます

三月は予想以上にプライベートが忙しくて
なかなか更新できませんでした・・すみません
四月よりまた異動あったので
しばらくはバタバタすると思いますが
気長に更新を待っててください・・・って待っててくれるのかな・・・

今日はシウミン君の誕生日です
韓国年齢で28歳ですね
お誕生日の話を上げたかったのですが・・・すみません・・・

今日はこれからシウミン君のセンイルパーティに参加してきます

シウミン君にとって素敵な1年になりますように・・・・・

チャンベクシが日本デビューしたら・・・
忙しくなるのかな・・嬉しいような寂しいような気持です

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チョコレイト

いつも遊びにいらして下る方々ありがとうございます

2月ももう終わり
気づけば3月ですよ・・・
2月はインフルに罹ってしまったため
気づいたらバレンタインも終わってしまっていて・・・

でもバレンタインの話は書きたい・・・


今頃書きました

宗文には珍しくリーマンでのルーミンです
会社員ルーミンはほかの作家さんが結構書いていらして
読んでいて好きだったりします

宗文書かなくても・・・って思ったのですが
とりあえずお付き合いください


[チョコレイト]


ルハンは社会人1年目のバレンタインを迎えるにあたり
周囲に宣言をしていた

「義理チョコも本命チョコも貰わない!!!!!
無理やり渡されてもホワイトデーのお返しはしない」

同期のチャニョルと
「モテる男の双璧」と言われていたが
仕事の会話はするけれどそれ以外の話を
女性と全くしないルハンは謎めいた男として
逆に興味の対象となっていたのだ

宣言の理由は
入社時に一目ぼれした人がいて
その人以外眼中になく
ヘタにチョコを貰って
その人との関係がこじれると嫌だったからだ

関係と言っても「友達」までなんとかたどり着いただけで
本来のヘタレ体質から「告白」なんてできもせず
ひたすら愛する人の親友として横をキープしているだけ・・・


はぁ・・・・

会社を出ると空からパラパラと雪が降ってきている

あんなに周囲に宣言したにも関わらず
お返しは絶対にしない・・と言ったのにも関わらず
ルハンの元にはバレンタインのチョコが20個位来ていた

ロッカーにあった紙袋を取り出して
その中に適当に突っ込んで手に提げて
待ち合わせしているcafeに向かって歩いていた

「しうちゃん・・・何て思うかな・・・はぁ・・・・
俺はしうちゃんから貰いたいのに・・・無理だよな・・」

ルハンが片思いしている親友のシウミンと
今日はcafeで待ち合わせをしていた

しうちゃんはチョコ貰ったのかな・・・

それを考えると凹んできた
自分では告白もできないくせに
シウミンが本命チョコを貰う・・・
その様子を想像するだけでも胃が痛くなる

「ルハン!!!ここだよ~」

cafeの奥まった席でシウミンがこちらを向いて
笑顔で手を振っている

ああ・・・今日も可愛い・・・

ルハンとシウミンは部署が違うので
フロアーも異なり
社内ではなかなか会う事ができない

時間が合えばランチや会社帰りに会ったりしてるが
ほとんどがルハンからのマメな連絡の賜物だったりする

アイスアメリカーノを頼んでシウミンの向かい側に座った

「ルハン・・・チョコいっぱい貰ったね~」

「しうちゃんは? しうちゃん本命チョコ貰ったの?」

「俺? 義理チョコだけだよ・・・
ルハンだってその袋に沢山入ってるじゃん」

「もう・・無理やり押し付けてくるから・・・
チョコ捨てちゃおうかな」

「捨てる? 食べないの? 」

「うん・・こんなに食べたら肌荒れしそうだし・・・」

ルハンの泣きそうな顔に肌荒れという言葉を聞いて
シウミンはクスクスと笑った

「何がおかしいの~」

「ごめんごめん・・・チョコ要らないなら俺に頂戴」

「え?」

「あのさ~
これからちょっと行きたい場所あるんだよね
時間あったら付き合ってくれないかな」

「うん・・るう暇だからいいよ付きあうよ」

『付きあう』というフレーズが
ルハンの頭の中でぐるぐる回る

ルハンの欲している意味とは違うけど
ちょっと嬉しくてニヤニヤしてしまった

「じゃあ行くか・・・」

「えっ!!!!しうちゃん・・・その紙袋いっぱいのチョコ!!!!何それ」

シウミンが立ち上がる時に
足元に置いてあった袋を持ち上げた
大きな袋にチョコが沢山入っている
ルハンのチョコよりも数が多いかもしれない

「これ? チャニョルから貰ったの・・・」

「はぁ?」

ルハンが凄い顔をしてシウミンを見つめる

シウミンは笑いながら自分の言葉を訂正した

「チャニョルが貰った義理チョコを預かってるんだよ」


そういうとルハンの手を掴んで大通りまで出てTAXIを拾った



「この坂道を上がるとすぐだから」

シウミンに言われて夜道をチョコの袋を持ってルハンは歩く

質問したい事はあるのにシウミンははぐらかして答えてくれない
ルハンは不満で唇を尖らしながらシウミンの後ろを付いて行った

坂の上古ぼけた家が見えてきた
そしてその家の呼び鈴をシウミンが押した








「いつもありがとうね・・・子供たちも喜ぶわ」

年配のふっくらとした女性が
リビングで2人にお茶を出してくれた

「あっ・・この袋はチャニョルからです・・
今日用事あって代わりにもってきました」

「まあ・・こんなにたくさん」

「こっちの袋は・・ここにいるルハンからです」

「まあ・・ルハンさん・・・ありがとうね」

意味が分からずにキョトンとしたままのルハンは
女性にお礼を言われてとりあえず頭を下げた

「しうちゃん・・・」

「ああごめんな・・・説明しないまま連れてきちゃって」

ルハンはシウミンに説明を求めるように見つめる

「ここの養護施設は
俺とチャニョルがゼミの研修でお世話になったんだ
大学の時はクリスマスとか時々手伝いに来てたの」

「本当に助かってます」

「シスターにはこちらこそ・・・教わる事が多くて感謝してます」

「バレンタインの義理チョコを子供たちに・・・って事なんだね」

「そうそう・・・結構高級なチョコもあるから
子供たち喜ぶだろうなって・・・それで今日届けに来たんだ」

ルハンはシウミンの顔を見て蕩けるようにほほ笑んだ

しうちゃんのそんな所も大好きなんだ・・・


「卒業してから
ほとんどお手伝いに来れずにすみません」

シウミンが頭を下げると

シスターはニコニコしながら

「あなた達の後輩が来てくれるから大丈夫よ
お仕事がんばってね・・・」と答えてくれた

玄関まで出てくると

「お兄ちゃん~」と子供たちが数人家から出て来た

「今日は時間なくてごめんな・・またゆっくり遊んでやるから」

「絶対だよ」

子供たちにもみくちゃにされているシウミンの姿を
ルハンはうっとりと眺める

俺のしうちゃん・・・やっぱり素敵だな・・・



「今日は付き合ってくれて・・ありがとう・・」

「ううん・・・俺のチョコも役に立って・・何か嬉しい」

「腹減らないか? 良かったらウチでメシくってけよ」

「え?」

ルハンが驚いてシウミンの顔を見つめると
シウミンは恥ずかしそうに顔を背けて
慌てた様に手をあげてTAXIを拾った



しうちゃん・・・しうちゃんの家に行くの初めて・・・
親友だけど・・外で遊んでばかりで・・・
これって・・・・

TAXIの中でルハンが悶々といろいろ考え込んでいると

「降りるぞ」とシウミンに手を引っ張られた



「うわっ・・・きれい・・」

きちんと片付けられた部屋は
シウミンの性格を表しているようだった

ルハンも潔癖症にちかいくらい綺麗好きだったが
シウミンもそれに近いものがあるようだ

「大したものは作れないけど・・座ってて」

いつも自炊をしていると話を聞いていた

ルハンはソファに座ってテレビをつけてニュースを見る
時刻は9時過ぎになっていた

しばらくするといい匂いがキッチンからしてくる

「鍋?」

「うん・・・残り物の野菜を入れただけのチゲだけどね」

熱々の鍋を2人でたべる

ルハンはそれだけでも嬉しくて嬉しくてたまらない

美味しいと頬張るルハンを見つめて
シウミンも嬉しそうだ

「ごちそうさま」

「デザートもあるから待ってて」

「デザート?」

シウミンは手早く鍋と食器を片付けると

テーブルに小さな鍋を出した

「チーズフォンデュ?」

「ふふ・・チーズフォンデュの鍋を使って・・・」

「ああっチョコレートフォンデュ?」

「うん・・・今日はバレンタインだろう・・だから」

そういうとシウミンは
バーナーに火をつけて鍋の中のチョコを溶かす

一口に切った果物の乗った皿をルハンの前に置いた

金串にイチゴをさすと鍋の中のチョコにつける

「ルハン・・・あーんして」

あーん・・・ぱくり


「うん・・美味しいよ」


食べてからルハンは気が付いた

これってもしかして・・・しうちゃんからのバレンタイン?

「しうちゃん・・・」

シウミンが恥ずかしそうにルハンを見つめていた

「これって・・・本命って受け取っていいの?」

小さくうなづくシウミン

「じゃあ・・・俺も・・・」

ルハンはバナナを金串にさすとチョコをつける

「しうちゃん・・・あーん」

驚いて目を丸くしていたシウミンも
ルハンの意図が分かって小さく口をあけた

「しうちゃん美味しい?」

コクリ

「俺・・・ずっとしうちゃんが好き・・・
だから他の奴等からのチョコ貰いたくなくて
あんな宣言したんだ・・・」

ルハンの告白にシウミンは真っ赤になって下を向いたまま

「しうちゃんは・・・俺の事好き? 言葉で聞きたい」

シウミンは恐る恐る顔をあげてルハンを見つめる

「俺も・・・ルハンが好き・・・友達としてじゃなくて・・別の意味で」

シウミンから一番欲しかった言葉をもらえて
ルハンはもう顔が崩れ切って喜びを表していた

「しうちゃん・・・・」

「ルハン・・・」

初めてのkissはチョコレイトの味がした


***********************************************

「あれ? 今日シウミン休み?珍しいね」

「うん・・部長に電話あって体調不良らしいよ」

昼休みに食事に誘いに来たベッキョンがチェンに尋ねる

「体調不良? 風邪かなにかかな?」

「部長が声がガラガラだった・・・って心配してた」

「え~シウミンも休みなの~?」

レイが2人の会話に入ってきた

「も? も・・って」
ベッキョンが不思議そうにレイに聞く


「めずらしくルハンも体調不良だって~」

「ふーん・・・風邪ひくのも一緒なんて・・本当に仲いいんだね~」
チェンがニコニコしながら言う


スマホでメールを読んでいたチャニョルは
3人の会話を聞いて言葉に詰まる
メールの相手は養護施設のシスター
昨日のバレンタインチョコのお礼だった

メールによると・・

シウミンはルハンと一緒に行った
そのルハンはシウミンに熱烈アプローチしていた・・・
そして昨日はバレンタインだ・・・


まさかな・・・
チャニョルは自分の頭の中に浮かんだ考えを否定するように
頭を左右に振った

「何やってんだよ!!!ぼーっと突っ立ってんじゃねぇよ~」
ベッキョンが後ろからチャニョルの頭を叩いた

「飯行くぞ~」

「まって~置いてかないでよ~」

小さい体で偉そうに前を歩くベッキョンの後ろを
大きなチャニョルが必死で追いかけていく

その姿が面白いと
レイとチェンが笑いながら付いて行った




おしまい











プロフィール

宗文san

Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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