偶然による必然的な出会い

なかなか更新できずにすみません

新しい話の構想はあったのですが中々文書にできず・・・

1話できたのでアップします

ラストは決まってるのですが途中がどうなるか・・・続きは気長にお待ちください

ちなみにメンバーの名前は基本芸名で書かせてもらってますが

DOだけギョンスと本名で書いてます・・・宗文は普段彼らを本名で読んでいるので

もしかしたら文章に本名が紛れてしまうかも・・・その時は笑って流してくださいませ・・・





[偶然による必然的な出会い] 1




地球からものすごく離れた辺境の地に惑星「ソリップ」があった

地球連合政府が統治している最果ての宇宙ステーションから

丸一日はかかる場所で

あまりにもド田舎すぎて誰もがその存在を忘れてしまっているくらい

宇宙地図にさえ乗り切れない位のへき地に存在していた


ソリップは小さいながらも水と緑と空気に恵まれ、

太古の地球に近い環境のため人間もマスクなしで生活できた


そのド田舎にあるソリップには地球連合政府公認の研究所が設置されて

食糧難対策や惑星移住対策などの研究をする「宇宙開拓チーム」が滞在している




「チェン~!!!!今回の作物の成長はどうだ?」


「シウミニヒョン!!!!今回は成功しそうです・・・イモの方ですけど・・・

やはりイモ類は強いですよね~」


今ではもう地球上では見られない太古の方式での作物づくり・・・


「畑」と呼ばれた場所で農作物を見つめている2人の青年の姿があった


土壌汚染に大気汚染の酷い今の地球では

外での作物づくりは適さなくなり

工場での作物づくりが主流となっている・・・


人々も特殊な物質で覆われたドームの中で生活をしていて

ソリップでの生活は大昔の地球を彷彿させるものだった


チェンと呼ばれた青年が

嬉しそうに土をいじりながら話を続けた


「地球で研究していた時は、

まさか太古の製法で研究が出来ると思わなかったから

あんな事あったけど結果オーライで毎日が楽しいです」


「チェン・・・ありがとな・・・そんな風に前向きにとらえてくれて・・」


シウミニヒョンと呼ばれた青年がチェンの横に座り

イモの葉をなでながら小さな声で呟いた


「この星に来て地球時間で1年になるな・・・あの時はすべてが嫌になって

人間不信で病みそうになったけど・・お前達のおかげで俺も立ち直れたよ」


「僕達はこの星の古代製法が会ってるんでしょうねぇ~

「島流し」ならぬ「星間流し」って陰で言われてますが

僕はこのままこの星で死期を迎えてもいいと思ってます」


チェンが目の前のイモを掘りだしながら言う


「俺ももう中央に戻らなくてもいいや・・

俺たちが立ち直れたんだから・・・後はあの子が心を開いてくれればいいな・・

おっ!!!これイモがたくさん繋がってるぞ!!!!チェン!!!サンプルは一つでいいか?

後は夕食にするか?」


「イモ・・・何が出来るかな? ギョンスに聞いてみよう」



惑星ソリップに滞在している「宇宙開拓チーム」は

「島流し」ならぬ「星間ながし」と陰口をたたかれているドロップアウトのメンバーだった



シウミンは惑星移住開発チームの若きリーダーだった

エリートで周囲のだれもが認める切れ者だったが

ユノ指令に可愛がられるようになってから

面白くない人々から反感をくらい嵌められるようにして失脚した


その時に共同研究をしていたチェンがそのあおりを食らい

植物バイオの実力者だったチェンの研究室が何者かによって破壊された

長年の研究データーはすべて失われた・・・・


責任を感じたシウミンは人間不信に陥り病んでしまう寸前だった


その時にこの忘れられた辺境の星での研究開発を提案してくれたのが

ユノ指令の側近のチャンミン補佐官だったのだ

シウミンの同期でチャンミンの下で働いていたスホの尽力もあり

地球からはるか離れたソリップへ「宇宙開拓チーム」として派遣されることになった

それも「無期限」の期間・・・だから島流しと陰口をたたかれていたのだった



派遣されたメンバーは

シウミンにチェン、チェンの研究所で助手をしていたギョンス

それとチャンミンから委託された訳ありの青年セフンの4人だった


シウミン達は詳しく知らさせてないが

セフンはあることで心を閉ざしてしまっていた

人間らしい感情を表すこともなく人形のようなガラスの目をしていた


この星で1年生活を共にして

相変わらず話す事はないが言われた仕事は出来るようになり

感情を表すこともまだ出来ないが、

置き人形からアンドロイドまで昇格したとシウミンは思っている



「ギョンスや~!!!!このイモで美味しいもの作ってくれないか?」


シウミンとチェンが両腕にたくさんのジャガイモを抱えて厨房に入ると

ギョンスと呼ばれた青年はにこやかに2人を迎え入れる

「うわっジャガイモすごくたくさんですね・・・何作ろうかな?

久々にシチューがいいかも・・・

セフンが牛小屋にいるのでミルクを貰いに行ってくれませんか?

あっ・・・あとシウミニヒョンにスホさんから通信ありました」


チェンが「僕がミルク持ってきます・・・

ついでにセフナも回収してきます」と足早に厨房を出ていく


その姿を見送りながら

「スホに定期通信はしたばかりだぞ・・・嫌な予感するな・・・」と

シウミンは眉間に皺を寄せた顔で通信室へ入って行った
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偶然による必然的な出会い 2

[偶然による必然的な出会い] 2



「今どこらへんを飛行中なんだ?」

クリスが航路が表示されている画面を覗き込む


「うーん・・・ワープ何度もやったから・・遠くまで来てるはず・・

それよりもその航路表示壊れてるからね・・・」

操縦桿を握っていたレイが苦笑しながらクリスに答えた


「たいちょーこの船自体が超ボロボロなの知ってた?

航路表示はずっと同じ場所しか示してないよ~」

タオがクマのぬいぐるみを抱きかかえながら

つまんなそうに呟く


「やはり僕たちは調査という名目での追放なんでしょうね」


「ああ・・・

植民地に出来る星を報告できたら

戻れるかもしれない・・・・

まあ期待してないけどな・・・

あんな星戻らなくても造作ないさ」


「たいちょー・・・タオのせいで・・

こんな事になって・・・ごめんなさい」


「タオ・・・分かったからもう泣くな!!!

泣いてても仕方ないぞ・・・

食料が無くなる前にどこかで補充しないとな」


クリスが、クマのぬいぐるみを抱いたまま泣く

タオの頭をなでながら優しくささやく




クリス達は悪名高い惑星ヤチェに属する戦闘員だった

ヤチェ自体がいろんな星を侵略し

植民地化して勢力を拡大していた


クリス達戦闘員は

子供の頃から厳しいトレーニングを課せられて

常に他人を蹴落として上昇するという

精神を叩きこまれていた



そんな中、突然変異とも言えるタオが現れ

タオと同室で生活していたクリス、レイ、ルハンの3人が影響を受けた



タオは戦闘能力は他人よりも抜きんでているにも関わらず

争い事が嫌いで、可愛いものが好きで、すぐに泣くという

戦闘員としてはマイナスだらけの存在だった


何度も矯正施設に入れられたけど

タオのヤチェ星人としては失格の性格は治る事はなく

クリス達に庇われるように目立たないように日々を過ごしてきた

ある時タオが取り返しのつかない失態をやらかして

処分を受けるときにクリスが庇った


指令長は前からクリスを煙たいと感じていたために

都合よく2人まとめて処分しようとした



その態度にルハンが激怒してよく回る口で委員会に異議申し立てをした

結果、タオとクリスにルハンは表向きは調査チームを組まされたが

(新しく侵略できる星を調査するという名目だ)

実際は大海原ともいえる宇宙に追放される事となったのだ


レイはタオの影響から

侵略して支配下に置く政策に嫌気がさしていて

自分からクリス達と一緒に行くと立候補したのだった



与えられた宇宙船はかなり中古のもので

宇宙の藻屑になっても構わないという指令長達の思惑が感じられる


ルハンは宇宙船に乗ってからずっとイライラしっぱなしだった



「うわっーつめてぇ!!!!!なんだよ~!!!!!!」


「るうちゃん? どうしたの?」


クマのぬいぐるみをギュっと抱え直したタオが心配そうに聞いてくる


「この船さいてーだなっ!!!!!!シャワー壊れたぞ!!!!水しかでねぇ」


上半身裸で髪が濡れたまま

ルハンが文句をいいながらみんなの所に来た


「ほれ・・ぬれた所拭いて服を着ろ」

クリスがタオルをルハンに投げると

レイがのんびりした声で皆につげた



「壊れたのはシャワーだけじゃないよ~

みんなに残念なお知らせです~エンジンが止まりそうです」



はぁぁぁぁぁ?


怒りが頂点まできていたルハンは

そばにあった椅子を壁に投げつけた



グワッシャーン!!!!!!!


「きゃーるうちゃん!!!!!壁から煙拭いた~!!!!!」


「ばかっ!!!!何やってんだ!!!!」


「エンジンが完全に止まっちゃったよ~」



「何で俺たちがこんな目に合わなきゃいけないんだよっ

ちっきしょー絶対に生き延びてやるっ!!!!」


ルハンはそう言うと

操縦席をレイから奪ってガチャガチャとボタンを押しまくる

サブ電源で機器類はまだ生きていたので

現在地と一番近い惑星が検索できた・・・・


「あったぞ!!!!!すっげー小さい惑星だけど・・そこには食料とかもありそうだ」


「エンジン止まったけど・・なんか動いているよ・・・流されてるの?」


「いや・・・その惑星の引力に引き寄せられている」レイが計器を見ながら呟く


「って事は・・・地面に激突じゃないか・・」クリスがぼそっと言った


「えええええええええええ? まじかよーっ!!!!!!!」


激突しかその惑星に降りる方法がないと分かると

4人は衝突のショックを和らげるために

シートベルトを着用してその瞬間に臨んだ



「ちっきしょー絶対に俺たち生き抜いてやるからなっ!!!!!」

ルハンが大声で叫んだと同時に宇宙船はその小さな惑星に落下した

偶然による必然的な出会い 3

[偶然による必然的な出会い] 3



「ギョンスヒョン♪ 頼まれていたもの買いましたよ~

数量限定で入手困難だったんですからね!!!!」


「ああ・・・それは大変だったね~ありがとう。到着って明日?」


「運航は順調に行ってますので正確には12時間後位には着きます」


「久々にクリームシチュー作ってみたんだよ。カイ達の分も残してあるから

着いたら食べてね・・・で・・お荷物の方は大丈夫?」


「お荷物?・・・ああ・・・ベッキョンさんは落ち着いてます

精神的なダメージが大きかったようですけど・・・・

地球からソリップまでの数日間でチャニョルがべったり貼りついてて

今では少しは笑ったりするようになりました」


「なら良かった・・・スホさんからの依頼でどうなるかと心配したけど・・

カイも気をつけて来てね」


「ギョンスヒョン♪ シチュー楽しみにしてます」



ヒボム便の操縦席でソリップとの通信を切ると

カイはギョンスのシチューに思いをはせて顔がニヤけてきた



ヒボム便は民間で初めての星間宅配業者だ

創立した当時は4人だった従業員も今ではかなり増えて

運航本数も船も民間では1番の大きさを誇っていた



カイとチャニョルはその中でも「ソリップ」限定の便のスタッフで

(創立者の恋人とユノ指令が知り合いだった事から

特別に開拓チームのための便を新しく作ってもらった)


地球から片道1週間近く運航し

ソリップから戻るのにまた1週間近くかける・・・

宇宙空間を移動している時間ばかりだが

毎日のようにギョンスと通信が出来るので

カイは今の仕事に不満は持っていない



「それにしても四六時中チャニョルが横にいて

ベッキョンさん・・・うざくないかな・・・・」


カイはいつも思っている事をぽつりと呟く

だからと言って

しゃべっていないと死んじゃうのではないか疑惑のチャニョルの相手を

自らしようとは思わないのだった






数時間前


ソリップのチーム長シウミンは

通信室でスホから頼まれごとを受けていた



「お前・・・ベッキョン覚えているか? 大学校で僕のゼミの後輩だった」


「ああ・・・知ってる・・・そんなに話はしてないけど・・頭の切れる奴だったな」


「そのベッキョンが・・・切れすぎて・・・失策した・・・・」


スホの話によると派閥の対立に巻き込まれて

うまい具合に利用された揚句に切られたとの事だった


すべての悪事の要因を押しつけられて、政治犯の矯正施設のある星に流される所を

ベッキョンを可愛がっていた上司が心もとないと言って

書類を偽造しソリップ赴任にすり替えたのだった


「結局俺たちの星って『島流し』に利用されてるんじゃないか」

シウミンが苦笑すると


「ベッキョンだけが悪いわけじゃない・・

トカゲのしっぽ切りで気の毒になったんだ・・・

今回の偽造には僕もチャンミンさんも噛んでいる・・・」


「いいよ・・・人手が足りないくらいだから・・・

ここに来たら肉体労働させるからな・・・自給自足だし」

シウミンはそう言って笑う


「セフナも少し良くなってきているよ・・・感情は表わせないけど

ちゃんと農作業して食べるものは食べているし・・・」


「ユノ指令がスケジュール調整をしてでも一度ソリップに行きたいって・・

高速船で行くことになると思うけど・・・また連絡する」


「スホ・・・それでベッキョンはいつ来るんだ?」


「ヒボム便で頼んだから・・・明日かな?」


「はあ?お前・・・それって・・・もっと早く教えろよっ!!!!!」


スホが最高の笑顔でスクリーン越しに笑っていた

その画面を睨みつけてシウミンは通信を切った



「まったく・・・この星のことなんだと思ってんだよっ!!!!!

一応農作物の研究開発機関だからなっ!!!!!!」

シウミンはそう呟くと

チェン達のいるリビングに向かった







「ギョンスヒョンに頼まれたスイーツでしょ・・・

ギョンスヒョンから注文された冷凍肉でしょ・・・

ギョンスヒョンの好きな匂いのシャンプーでしょ・・・・」

カイが荷物の前でもう一度確認作業をしている



その様子をチャニョルとベッキョンが横で見ていた


「カイって本当にギョンスさんが好きだよね」

チャニョルが呆れたように呟くと

ベッキョンか不思議そうに尋ねてきた


「その・・・ギョンスってチェンの研究所にいたギョンスの事?」


「そう・・・地球にいた時に僕とギョンスヒョンはお隣に住んでたんだ・・

でも・・・へき地の研究所に行くって言われて・・・悲しかった・・・」


「で、今のヒボム便に就職して毎回会えるようになったんだったな」

チャニョルの言葉にカイは頬を赤く染めた



「俺も左遷組だけど・・・シウミンやチェンも左遷みたいなもんだな

島流しの星ソリップ・・・まさにその通りだ」

ベッキョンが自虐的に笑った



「もうすぐ到着しますよ~シートベルト着用してくださいね」

チャニョルの言葉に2人は頷いてそれぞれ席につき

最後のGの加圧に耐えた・・・





惑星ソリップ~宇宙ポート~



宇宙船から降りたベッキョンは

ソリップが自分が描いていたイメージと全く違っていて驚いた


今の地球ではなくなってしまった自然がまだたくさん存在している

ドームの中でしか生活できない地球と違い

ここには空気も緑も水も綺麗なまま存在している・・・・


「島流しどころか・・・ここは天国じゃねえか・・・」

思わず漏らした言葉に後ろから声がかかった


「そうだよ・・・最果ての惑星ソリップは、実は天国だったんだよ」

驚いて振り向くとシウミンが笑顔で立っていた


「スホから事情は聞いた・・・今日からベッキョンは開拓チームの一員だ」

そう言って右手を差し出してくる


驚いて動けないでいると


「明日から毎日肉体労働が待ってますよ~

僕はチェンです。よろしくお願いします」

眉毛を八の字に下げた人のよさそうな青年が

ベッキョンの肩をやさしく叩く


シウミンがベッキョンの手を優しく掴んで握手をすると

張りつめていたベッキョンの緊張の糸が切れたように

涙が一滴頬を伝い落ちた



「僕はギョンスです。農作物の研究もしてますが

この星では優秀なシェフです!!!!ここにいるのはセフンです」

カイから荷物を受け取りながらギョンスも笑顔で話しかける

セフンは荷物を持ったまま小さく会釈をした


人に裏切られて罪をなすり付けられて

完全に人間不信に陥っていたベッキョンは

優しく迎え入れられただけでも涙腺が緩んでしまう・・・・


「なんでチャニョルが泣いてるんだよ」

ベッキョンの様子を見ていたチャニョルが耐えきれずに号泣する

大きな男が小さな子供のように泣く姿をみて

ベッキョンは泣くよりも笑ってしまう気持ちの方が勝って

涙を流しながら声に出して笑った



(俺・・・ここでなんとか立ち直れるかもしれない・・・)

これから仲間として一緒に生活するメンバーの顔を見回して

ベッキョンはようやく心からの笑顔を見せることができた




「あ」

珍しくセフンが声をだした

周囲が驚いてセフンの指が差している方を見ると

空から光の玉が勢いよく落ちてきている

そしてその玉は地響きとともに少し離れた空き地に衝突した

偶然による必然的な出会い 4

[偶然による必然的な出会い] 4



ああ・・・またタオが泣いている・・・

今度は何をやらかしたんだ?

教官もあんなに殴ることないだろう・・・

タオが生きものを殺せないのは生れつきなんだから

俺たちは戦闘員だと分かってるさ

だけど・・・



教官が怒鳴っている・・・タオがどこかに隠れたんだ・・・

俺たちが探しに行かないと・・・他の奴らに殴られる・・・

タオ・・・どこに行った? いつものあの場所で泣いてるのか?



体中が痛い・・・頭がずきずきする・・・

ここはどこなんだ?






「おいっ・・大丈夫か?」

ルハンは軽く体をゆすられてぼんやりと目をあける


自国語じゃない言葉で話しかけられてるのを認識すると

体中の機能が一瞬にして覚醒した


戦闘員として訓練を受けているルハン達は

何事も瞬時に判断する能力も鍛えられていたのだ


「意識は戻ったみたいだが・・・大丈夫か?」


ルハンは自分の頭の後ろに腕を入れて

優しく起こそうとしている人物の顔に焦点を合わせる・・


話しかけられている言葉が

銀河共通語と判断すると即座に返事をした


「ああ・・・俺は大丈夫だ・・・え?」


ドキン!!!!!


.ルハンの心臓が大きく波打った


ドキドキドキドキ・・・・


ルハンを心配そうに見つめている顔は

ルハンの崇拝する女神さまに似ていた


「女神さま・・俺・・・死んだのか?」


ルハンは大丈夫と言っておきながら

死んだと言って再度気を失ってしまった


「おいっ!!!!!どうした?」



宇宙船が衝突したあたりは焦げくさく

シウミン達が駆け付けた時には宇宙船はバラバラになっていて

周囲に4人の人影が倒れていた



地面に衝突する直前に脱出した形跡が見えるが

爆破の際の爆風で地面に叩きつけられたようだった


シウミンが一番手前に倒れていた人物に声をかけていた




「ここは? どこですか? 私達は助かったのですか?」

大柄な男性がのっそりと起き上がりながらチェンに声をかけた


シウミンの腕の中で気を失っている1人を除いて

残りの人影もモソモソと立ち上がってくる



(うわっ!!!!なんだこの人達は・・・どこの星の出身なんだ?

超美系ぞろいじゃないか・・・)

チェンはイケメン集団に思わず息をのんで見とれてしまった


「そこのトラックに乗ってください・・

ケガしているようですから

私達の宿舎に行って手当をします・・・

チェン悪いけど運転してくれ」


シウミンに言われて

チェンは我に返って運転席に乗り込んだ


シウミンは自分の腕の中で

気を失った人物を背中に背負うと荷台に乗りこむ



「あ・・・タオのくまさんが・・いない・・・」

タオが小さく呟く


「今はけがの手当てが先だから・・・後で探しに来ような」

クリスがタオの頭をやさしくなでながら荷台に乗り込んだ


「すみません・・ルハンを背負わせてしまって・・・」


「この人は・・ルハンさんって言うんですか?

私の問いかけに「大丈夫」と答えておきながら、

『女神さま・・俺死んだ』って気を失いましたよ」



クリスがルハンの言葉が分からずに首をかしげると

タオがクリスの耳元でささやいた

「あの人・・・タオの隠れ場所にある壁画の女神さまに似ている」

タオに言われて、シウミンの顔を見なおしたクリスは納得した



戦闘訓練の時

時々逃げ出すタオの隠れる場所は昔の神殿あとだった

ルハンはタオを連れ戻しにくる時に壁画に気づき

いつしかその壁画の女神像が気に入って

綺麗だな・・可愛いな・・・といつも嬉しそうに見つめていた

クリスはそんなルハンの姿を思い出して小さく笑う・・・・



その頃

「ねえ~この星ってなんていうの?」

運転中のチェンに助手席に乗り込んできた人物が話しかけてくる

えくぼが印象的で

少したれた感じの目がほんわりとした印象を与えていた


(うわっ超近いんだけど・・・顔・・鼻息がかかってるし・・)


レイと名乗った美系の人物の問いかけにチェンはどぎまぎしながらも

運転に集中するために


「すみません!!!!顔が近いです!!!!

質問は宿舎に着いてからまとめてお受けします」と答えた


チェンの様子がよほど可笑しかったのか

レイは大きな声で笑いながら

「ちゃんと答えてね」とふんわりとほほ笑んだ

偶然による必然的な出会い 5

[偶然による必然的な出会い] 5

「はい・・・はい・・分かりました

治療できるように準備しておきます」

ギョンスが通信機を置くと、

心配そうに見守るカイ達の方を振り向いた

「シウミニヒョンからの連絡を伝えます。

火の玉に見えたのは小型宇宙船

牛小屋の向こう側にある山の斜面に激突。

宇宙船は粉々に大破したもよう

激突前に脱出したと思われる異星人が4人。

けがをしているもよう

銀河共通語を話せるのでコミュニケーションは大丈夫・・・

4人はEXO顔らしい・・・・」


「え? 異星人? EXO顔って何?」

だまって聞いていたベッキョンが首をかしげながら質問をしてきた

「あのね~僕達が超イケメンの事をEXO顔って呼んでるんだよ」

カイが説明をする

「大昔に地球を中心に活躍した星間アイドルがいてさ~

シナ・ワールドという星ごと巨大テーマパークをつくったアイドル・・・

そのアイドルがプロデュースした銀河系で通用するようにって

美系ぞろいのアイドルがEXOだったんだよね~」

チャニョルが嬉しそうに話に加わってきた


「多分親世代か? その上の世代になるかもしれないね活躍した時代は・・・

古い資料でそれを知って、それ以来僕達の間では超イケメンを「EXO顔」って言ってる」


「うちのお婆ちゃんはシナが好きだったみたいだね~僕シナワールドに行ったことあるもん」


ギョンスとカイとチャニョルが懐かしそうにワイワイと話している横で

セフンが黙って簡易ベットをひっぱりだして組み立てていた

それを見ていたベッキョンが

「おしゃべりよりも怪我人が来るんだろう? 準備はどーすんだよ」と呆れたように言った


「あっごめん!!!!!カイにチャニョルも手伝ってね・・・セフナありがとう」

ギョンスは慌てて戸棚から簡易手術セットを取りだして準備を始める

「意識がないのが1人いるそうで、あとは自力で歩けるそうです」



宿舎の外でトラックのエンジン音がしたので

中にいた5人は外に飛び出した


「着きましたよ~ここが自分達の宿舎です・・治療しますから

荷台から降りて下さい・・・ギョンスその2人をよろしく」

そう言うとシウミンは背中に人をおぶったまま荷台から飛び降りる

(うわっ!!!!この人自分より背の高い人を楽々と担いでいるよ・・・すげ~パワー)

ベッキョンが驚いてトラックの前で突っ立っていると

「はーいこっちですよ~」ツアーの添乗員かと

突っ込みを入れたくなる仕草のチャニョルが荷台の2人を先導している


「うっうっ・・・ぼくのくまさん・・・」

しくしくと泣いている1人を大柄な美系の男性がやさしく抱き抱えていた

「着きましたから降りて下さい!!!!!って顔近いですっ!!!!」

運転席からチェンの悲鳴に近い声がする

運転席から飛び出して来たチェンの後に続いて

女性の様な優しい顔だちの男性が何故か

運転席から降りてくる

「ねぇ~ちゃんと答えてね~」と嬉しそうにほほ笑んでいる


シウミンはカイの手をかりながら背中のルハンをベットに寝かせた


「カイ・・・悪いけど手伝ってくれ・・この人の脳波とるから」

意識のないルハンに手際よく脳波検査の器具をとりつけていく


その隣の椅子に「ぼくのくまさん」と言いながら泣き続ける青年と

困ったように眉をさげて慰めている美丈夫が座り、

もう一人は何故かチェンの後をくっつきまわる・・

ベッキョンはこの4人があまりにもイケメンなのに驚いた

(何食ったらこんな美系になるんだよっ!!!背も高いし・・・なんかムカつく)


「脳には異常は見当たらないみたいだ・・・とりあえず酸素ボンベを用意してくれ」

シウミンは計器をのぞいてカイに指示をだす


しくしくと泣き続ける青年がセフンは気になるらしく

心配そうに眉間にしわを寄せて2人のようすを眺めている


その姿に気づいたギョンスが大柄な男性の方に声をかけた

「あの・・・その人さっきから「僕のくまさん」って何があったんですか」


「ああ・・こいつが大事にしていた熊のぬいぐるみが

さっきの衝突の時にどこかに行ってしまったんだ・・・

一緒に燃えてしまったのかもな・・・」そう答えると

クリスは両手をつかって熊の大きさを表した


その様子をじっと見ていたセフンはしばらく考えて

すたすたと居住空間の方に歩いて行った


「レイさんは・・・ケガとかしてないんですか?」

「ぼく? してないかな? ちょっと待って・・・ほっぺすりむいたかも」

チェンはそう言われてレイの顔を見つめる

たしかに頬に擦り傷があって血がにじんでいた

レイはニッコリとほほ笑むと

キスでも出来そうな位の至近距離に顔を寄せる


うわっ!!!!顔が近いっ!!!!

超イケメンにこんなに近くで見られるとドキドキする

チェンが真っ赤な顔で目を伏せると


「チェンが消毒してねぇ~クリス達もかすり傷程度だと思うから

この消毒薬でいいよ~」とレイは楽しそうに笑った



「とりあえず何の異常も見当たらなそうだな・・」

シウミンはほっと溜息をつくとカイにほほ笑む

「衝突のショックで

寝不足だったのを思い出して眠ってんじゃないんですか?」


「ばーかお前じゃないんだから・・・

カイ!!!!ちょっとお茶でも入れてきてくれ」


クリスとタオも擦り傷程度だったので消毒程度ですみ

ギョンスもカイと一緒にお茶の支度をしにキッチンに向かった


「まるで野戦病院のようですね・・擦り傷程度ですみましたけど」

ベッキョンがシウミンに向かって言うと

「ここは最果ての辺境の星だからな・・・

簡単な手術くらいは自分達でやるよ

ベッキョンもモニターで勉強しといてくれよな」


「うわっ俺・・・血苦手~」と渋い顔をベッキョンがしたので

シウミンは小さく吹き出した


「必要に迫られればなんでも出来るようになるさ」

そう言ってベッキョンの肩をたたいた



銀河標準以上のイケメンで

体つきもかなり鍛え上げられた筋肉をしている

そして4人とも左腕の中ごろに小さなタトゥーがされていた

シウミンの側のベットで横たわっているルハンもそうだ



このタトゥーってどっかで話聞いたことあったような気がする・・・


学生だったころ趣味の本を読み漁っている頃

地球連邦軍とは親交はない星の戦闘員がこんなタトゥーをしている・・・

ベッキョンは遠い昔の記憶の欠片をうまく思い出せないで

イライラしながら思い出すことをやめた・・・




その頃セフンは

自分の部屋に戻って

地球から送られてきたたくさんのぬいぐるみの山と格闘していた

(セフンはぬいぐるみに興味がなかったが

地球にいる親せきが送ってくるのだった)


その山の下の方から黒と白の物体をとりだす


「お」


しばらく眺めてからそれを両手で抱え

みんなのいる部屋へ戻って行った・・・・・・


プロフィール

宗文san

Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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