出会う 後編

[出会う] 後編


ルハンは2年生になるとサッカー部のレギュラーとなり

3年の引退までほとんどサッカー漬けの日々を送ることになる


ミンソクも校内模試で1位を取り

有名大学合格という学校側の期待を一身に集めていた


お互いに多忙ですれ違いな学校生活を送っていたが

時々予定を調整しあって一緒の時間を過ごすこともしていた


ルハンの中でどんどんミンソクの存在が大きくなっていく

それは「親友」というカテゴリーに

収まり切れない事になりつつあったが

ルハンは気づかないふりをして自分の気持ちを隠し通していた


ルハンのサッカー部が全国大会でベスト4の結果に終わった

サッカー推薦で大学に行こうと思っていたルハンは

その悔しさからちゃんと勉強して大学に入学しようと心に決める


ミンソクは自分の得意分野でよければ手伝うと申し出てくれて

週1でルハンの家で数学を教えてくれることになった


「こんばんは~ユナちゃん!!!おじゃまするね」

ルハンの五つ下の妹が玄関口でミンソクを出迎える


「ミンソクおっぱ!!!!馬鹿ルハンを厳しくしごいてくださいね」


「ユナ!!!!馬鹿って言ったな~兄ちゃんにむかって」


「だって私のプリン黙って食べたでしょう?」


事実を言われてルハンは悔しそうに黙り込んだ


「いつも夕飯ごちそうになるから・・・

今日はユナちゃんの好きなプリン持ってきたよ

ユナちゃん!!!どうぞ!!!お母さんに渡してね」


ミンソクがタイミングよくケーキ屋の箱をユナに手渡すと

ルハンはミンソクの手を引いて自分の部屋に連れていく




「もうすぐ修能試験だな・・・ルハンはかなり頑張ったよね・・

今日からまとめ問題に進むからね」


「ミンソク~俺頑張ってる~だから褒めて~」

ルハンはミンソクに褒められてうれしくなって

その小柄な体を力いっぱい抱きしめた



あっ・・・・

一瞬ミンソクの体が強張った


ルハンの腕の中にすっぽり入ってしまった状態で

自分でもどうしたらいいか分からない・・・・

心臓がやたらとドキドキする・・・しばらくそのままでいたが

ルハンが小さく息を吐くと

抱きしめたまま優しくミンソクの頭をなでた


「同じ大学に行きたいのに・・・俺頑張っても無理・・・

ミンソクが俺の勉強の手伝いしてくれるから・・

お前の勉強時間を削ってる感じして・・・ごめんな・・・」


ルハンの小さく囁く声にミンソクは頭をあげてルハンの瞳をまっすぐにみる


「人に教えるって意外に頭使うんだよ!!!ルハンのおかげで俺も数学完璧になったよ」

そう言ってニカっと笑う


あああ・・・その笑顔・・・ミンソクの笑顔でルハンの胸の中が疼きまくっている


そんな事が毎週続いたおかげでルハンはかなりの忍耐力がついた

もともとサッカーで鍛えられた持久力に

この精神的な忍耐力・・・そして耐久力までがそなわった


そして驚異的な粘りも加わり無事に志望大学に合格する事ができた

ミンソクも一流大学の法学部に合格し特進クラスの初の快挙を成し遂げる


それぞれの大学に進学しても2人の交流は続いたが

司法試験を視野に入れ始めたミンソクと

大学でもサッカー部に入学してインカレで活躍し始めたルハンとでは

お互いに忙しすぎてすれ違う事ばかりになった


2人の所属する世界があまりにも違ってしまった・・・

それでもルハンはまだ「親友」という枠にしがみついて

ミンソクと繋がりを持っていたいと思っていたのだった



続く

「想う」「願う」と続いていきます

「偶然による~」の話が終わってから書きます・・・すみません・・・
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偶然による必然的な出会い 4

[偶然による必然的な出会い] 4



ああ・・・またタオが泣いている・・・

今度は何をやらかしたんだ?

教官もあんなに殴ることないだろう・・・

タオが生きものを殺せないのは生れつきなんだから

俺たちは戦闘員だと分かってるさ

だけど・・・



教官が怒鳴っている・・・タオがどこかに隠れたんだ・・・

俺たちが探しに行かないと・・・他の奴らに殴られる・・・

タオ・・・どこに行った? いつものあの場所で泣いてるのか?



体中が痛い・・・頭がずきずきする・・・

ここはどこなんだ?






「おいっ・・大丈夫か?」

ルハンは軽く体をゆすられてぼんやりと目をあける


自国語じゃない言葉で話しかけられてるのを認識すると

体中の機能が一瞬にして覚醒した


戦闘員として訓練を受けているルハン達は

何事も瞬時に判断する能力も鍛えられていたのだ


「意識は戻ったみたいだが・・・大丈夫か?」


ルハンは自分の頭の後ろに腕を入れて

優しく起こそうとしている人物の顔に焦点を合わせる・・


話しかけられている言葉が

銀河共通語と判断すると即座に返事をした


「ああ・・・俺は大丈夫だ・・・え?」


ドキン!!!!!


.ルハンの心臓が大きく波打った


ドキドキドキドキ・・・・


ルハンを心配そうに見つめている顔は

ルハンの崇拝する女神さまに似ていた


「女神さま・・俺・・・死んだのか?」


ルハンは大丈夫と言っておきながら

死んだと言って再度気を失ってしまった


「おいっ!!!!!どうした?」



宇宙船が衝突したあたりは焦げくさく

シウミン達が駆け付けた時には宇宙船はバラバラになっていて

周囲に4人の人影が倒れていた



地面に衝突する直前に脱出した形跡が見えるが

爆破の際の爆風で地面に叩きつけられたようだった


シウミンが一番手前に倒れていた人物に声をかけていた




「ここは? どこですか? 私達は助かったのですか?」

大柄な男性がのっそりと起き上がりながらチェンに声をかけた


シウミンの腕の中で気を失っている1人を除いて

残りの人影もモソモソと立ち上がってくる



(うわっ!!!!なんだこの人達は・・・どこの星の出身なんだ?

超美系ぞろいじゃないか・・・)

チェンはイケメン集団に思わず息をのんで見とれてしまった


「そこのトラックに乗ってください・・

ケガしているようですから

私達の宿舎に行って手当をします・・・

チェン悪いけど運転してくれ」


シウミンに言われて

チェンは我に返って運転席に乗り込んだ


シウミンは自分の腕の中で

気を失った人物を背中に背負うと荷台に乗りこむ



「あ・・・タオのくまさんが・・いない・・・」

タオが小さく呟く


「今はけがの手当てが先だから・・・後で探しに来ような」

クリスがタオの頭をやさしくなでながら荷台に乗り込んだ


「すみません・・ルハンを背負わせてしまって・・・」


「この人は・・ルハンさんって言うんですか?

私の問いかけに「大丈夫」と答えておきながら、

『女神さま・・俺死んだ』って気を失いましたよ」



クリスがルハンの言葉が分からずに首をかしげると

タオがクリスの耳元でささやいた

「あの人・・・タオの隠れ場所にある壁画の女神さまに似ている」

タオに言われて、シウミンの顔を見なおしたクリスは納得した



戦闘訓練の時

時々逃げ出すタオの隠れる場所は昔の神殿あとだった

ルハンはタオを連れ戻しにくる時に壁画に気づき

いつしかその壁画の女神像が気に入って

綺麗だな・・可愛いな・・・といつも嬉しそうに見つめていた

クリスはそんなルハンの姿を思い出して小さく笑う・・・・



その頃

「ねえ~この星ってなんていうの?」

運転中のチェンに助手席に乗り込んできた人物が話しかけてくる

えくぼが印象的で

少したれた感じの目がほんわりとした印象を与えていた


(うわっ超近いんだけど・・・顔・・鼻息がかかってるし・・)


レイと名乗った美系の人物の問いかけにチェンはどぎまぎしながらも

運転に集中するために


「すみません!!!!顔が近いです!!!!

質問は宿舎に着いてからまとめてお受けします」と答えた


チェンの様子がよほど可笑しかったのか

レイは大きな声で笑いながら

「ちゃんと答えてね」とふんわりとほほ笑んだ

偶然による必然的な出会い 5

[偶然による必然的な出会い] 5

「はい・・・はい・・分かりました

治療できるように準備しておきます」

ギョンスが通信機を置くと、

心配そうに見守るカイ達の方を振り向いた

「シウミニヒョンからの連絡を伝えます。

火の玉に見えたのは小型宇宙船

牛小屋の向こう側にある山の斜面に激突。

宇宙船は粉々に大破したもよう

激突前に脱出したと思われる異星人が4人。

けがをしているもよう

銀河共通語を話せるのでコミュニケーションは大丈夫・・・

4人はEXO顔らしい・・・・」


「え? 異星人? EXO顔って何?」

だまって聞いていたベッキョンが首をかしげながら質問をしてきた

「あのね~僕達が超イケメンの事をEXO顔って呼んでるんだよ」

カイが説明をする

「大昔に地球を中心に活躍した星間アイドルがいてさ~

シナ・ワールドという星ごと巨大テーマパークをつくったアイドル・・・

そのアイドルがプロデュースした銀河系で通用するようにって

美系ぞろいのアイドルがEXOだったんだよね~」

チャニョルが嬉しそうに話に加わってきた


「多分親世代か? その上の世代になるかもしれないね活躍した時代は・・・

古い資料でそれを知って、それ以来僕達の間では超イケメンを「EXO顔」って言ってる」


「うちのお婆ちゃんはシナが好きだったみたいだね~僕シナワールドに行ったことあるもん」


ギョンスとカイとチャニョルが懐かしそうにワイワイと話している横で

セフンが黙って簡易ベットをひっぱりだして組み立てていた

それを見ていたベッキョンが

「おしゃべりよりも怪我人が来るんだろう? 準備はどーすんだよ」と呆れたように言った


「あっごめん!!!!!カイにチャニョルも手伝ってね・・・セフナありがとう」

ギョンスは慌てて戸棚から簡易手術セットを取りだして準備を始める

「意識がないのが1人いるそうで、あとは自力で歩けるそうです」



宿舎の外でトラックのエンジン音がしたので

中にいた5人は外に飛び出した


「着きましたよ~ここが自分達の宿舎です・・治療しますから

荷台から降りて下さい・・・ギョンスその2人をよろしく」

そう言うとシウミンは背中に人をおぶったまま荷台から飛び降りる

(うわっ!!!!この人自分より背の高い人を楽々と担いでいるよ・・・すげ~パワー)

ベッキョンが驚いてトラックの前で突っ立っていると

「はーいこっちですよ~」ツアーの添乗員かと

突っ込みを入れたくなる仕草のチャニョルが荷台の2人を先導している


「うっうっ・・・ぼくのくまさん・・・」

しくしくと泣いている1人を大柄な美系の男性がやさしく抱き抱えていた

「着きましたから降りて下さい!!!!!って顔近いですっ!!!!」

運転席からチェンの悲鳴に近い声がする

運転席から飛び出して来たチェンの後に続いて

女性の様な優しい顔だちの男性が何故か

運転席から降りてくる

「ねぇ~ちゃんと答えてね~」と嬉しそうにほほ笑んでいる


シウミンはカイの手をかりながら背中のルハンをベットに寝かせた


「カイ・・・悪いけど手伝ってくれ・・この人の脳波とるから」

意識のないルハンに手際よく脳波検査の器具をとりつけていく


その隣の椅子に「ぼくのくまさん」と言いながら泣き続ける青年と

困ったように眉をさげて慰めている美丈夫が座り、

もう一人は何故かチェンの後をくっつきまわる・・

ベッキョンはこの4人があまりにもイケメンなのに驚いた

(何食ったらこんな美系になるんだよっ!!!背も高いし・・・なんかムカつく)


「脳には異常は見当たらないみたいだ・・・とりあえず酸素ボンベを用意してくれ」

シウミンは計器をのぞいてカイに指示をだす


しくしくと泣き続ける青年がセフンは気になるらしく

心配そうに眉間にしわを寄せて2人のようすを眺めている


その姿に気づいたギョンスが大柄な男性の方に声をかけた

「あの・・・その人さっきから「僕のくまさん」って何があったんですか」


「ああ・・こいつが大事にしていた熊のぬいぐるみが

さっきの衝突の時にどこかに行ってしまったんだ・・・

一緒に燃えてしまったのかもな・・・」そう答えると

クリスは両手をつかって熊の大きさを表した


その様子をじっと見ていたセフンはしばらく考えて

すたすたと居住空間の方に歩いて行った


「レイさんは・・・ケガとかしてないんですか?」

「ぼく? してないかな? ちょっと待って・・・ほっぺすりむいたかも」

チェンはそう言われてレイの顔を見つめる

たしかに頬に擦り傷があって血がにじんでいた

レイはニッコリとほほ笑むと

キスでも出来そうな位の至近距離に顔を寄せる


うわっ!!!!顔が近いっ!!!!

超イケメンにこんなに近くで見られるとドキドキする

チェンが真っ赤な顔で目を伏せると


「チェンが消毒してねぇ~クリス達もかすり傷程度だと思うから

この消毒薬でいいよ~」とレイは楽しそうに笑った



「とりあえず何の異常も見当たらなそうだな・・」

シウミンはほっと溜息をつくとカイにほほ笑む

「衝突のショックで

寝不足だったのを思い出して眠ってんじゃないんですか?」


「ばーかお前じゃないんだから・・・

カイ!!!!ちょっとお茶でも入れてきてくれ」


クリスとタオも擦り傷程度だったので消毒程度ですみ

ギョンスもカイと一緒にお茶の支度をしにキッチンに向かった


「まるで野戦病院のようですね・・擦り傷程度ですみましたけど」

ベッキョンがシウミンに向かって言うと

「ここは最果ての辺境の星だからな・・・

簡単な手術くらいは自分達でやるよ

ベッキョンもモニターで勉強しといてくれよな」


「うわっ俺・・・血苦手~」と渋い顔をベッキョンがしたので

シウミンは小さく吹き出した


「必要に迫られればなんでも出来るようになるさ」

そう言ってベッキョンの肩をたたいた



銀河標準以上のイケメンで

体つきもかなり鍛え上げられた筋肉をしている

そして4人とも左腕の中ごろに小さなタトゥーがされていた

シウミンの側のベットで横たわっているルハンもそうだ



このタトゥーってどっかで話聞いたことあったような気がする・・・


学生だったころ趣味の本を読み漁っている頃

地球連邦軍とは親交はない星の戦闘員がこんなタトゥーをしている・・・

ベッキョンは遠い昔の記憶の欠片をうまく思い出せないで

イライラしながら思い出すことをやめた・・・




その頃セフンは

自分の部屋に戻って

地球から送られてきたたくさんのぬいぐるみの山と格闘していた

(セフンはぬいぐるみに興味がなかったが

地球にいる親せきが送ってくるのだった)


その山の下の方から黒と白の物体をとりだす


「お」


しばらく眺めてからそれを両手で抱え

みんなのいる部屋へ戻って行った・・・・・・


ちょっと休憩・・・

今日・・あ・・・日付変わったから昨日

ソウルでのEXOライブでシウミンくんが・・・上半身裸となって

鍛えて作った腹筋を披露してくれたようで・・・・

マスターさんもあらぶってて(笑)

顔が写ってない腹筋部分のサジンがあがってきてます

チャンミンの腹筋を羨ましがってましたね~インスタで書いてましたね




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ベクにめくられても この嬉しそうな顔・・・・・・

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宗文はマッチョがちょっと苦手なんですよ

なのでシウミンくんには鍛えてほしくなかったのに・・・・・うううううっ・・・・

今日は頭が混乱してて(笑)

お話の続きが書けませんでした

更新できずにすみません


今の話は男前なシウミンくんなので・・・まあ話には支障がない腹筋写真ですけど・・・


いや・・・本当に・・・ビックリしました・・・


シウペンさんってみんなどうなんだろう・・・・賛成なのかな・・・

結局のところシウミンくんだから何でも大丈夫ってなるのかな・・・


明日はもっと大胆に脱ぐのかな・・・あ・・・もう今日だわね~



[写真はお借りしています]

偶然による必然的な出会い 6

[偶然による必然的な出会い] 6



ああ・・・女神さまが俺を見てほほ笑んでくれている

女神さまが俺の頭をやさしく撫でてくれている

なんて幸せなんだろう・・・


戦闘員として戦いの中で生きてきたけど

俺やっぱり侵略なんて好きじゃない

女神様とこうして幸せに過ごしていたい・・・・


俺もタオと同じであの星にはそぐわない性格だったんだな・・・


女神様が俺の事を呼んでいる・・・行かなくちゃ・・・行く? どこに?






いつまでも目を覚まさないルハンが気になって

シウミンは鼻息が感じられるくらい顔を近づけてみた


「まつげ長いなぁ・・・綺麗な顔をしている・・女の子みたいだ・・・」

そう呟くと額にかかる髪を優しくすくいあげる


ふにゃ

ルハンの顔が幸せそうにゆがんだ


「楽しい夢でも見てるのかな・・・

でもそろそろ起きないと仲間が心配しているぞ」


もしかしてキスでもすればおとぎ話の眠り姫のように起きるかな?


シウミンはそんなことを思ってぎりぎりまで顔を近づけてみた



ぱちり


あと数センチでお互いの唇がふれあいそうな距離の時に

ルハンの瞳が突然あいた


突然の事で

驚きすぎたシウミンが動けないでいると

ルハンはそのキラキラした瞳でシウミンの瞳を認識し

嬉しそうにほほ笑み

手を伸ばしてシウミンの首に回すと

自分の唇にシウミンの唇を重ねた



「女神様・・・俺やっぱり女神様が好きだ・・・

結婚して下さい」


そう言うとシウミンの首にまわした腕に力を加えて

深いキスをした


想定外の出来ごとにシウミンは驚きすぎてされるがまま・・・



「うわーっ!!!!るうちゃん!!!!!その人女神様じゃないよっ!!!!」


タオの悲鳴に近い叫び声で

周囲にいた人々が慌てて2人の元に駆けつける



「ルハン離せ!!!! この人は俺たちを助けてくれたシウミンさんだ」


クリスがそう説明をしながら

シウミンにしがみつくルハンを引きはがそうとするが

戦闘員として鍛え上げられた体は簡単にははがすことが出来ない


「ルハン? 見てごらん・・女神様が困ってらっしゃるよ

その腕をゆるめてあげないとね」


レイが優しく諭すように話しかけると

はっとしてルハンはシウミンの顔を見つめた



「ごめんな・・・俺・・お前の女神様じゃないし・・・男だし」

申し訳なさそうにシウミンがルハンを見つめて苦笑いをする


「あっ・・・ごめんなさい・・俺・・俺・・」

ルハンは真っ赤になって腕の中からシウミンを解放した



「よかったら温かい飲み物でも飲んで経緯を教えて下さい」

ギョンスがそう言って

みんなにホットレモネードの入ったカップを配って歩いた


「これ何? すごく良いにおいする・・甘くておいしい・・・」

タオがクリスにそう言うと

泣いたために擦って赤くなった目を嬉しそうに細める


「良かったらもう一杯いかが? ギョンスのレモネードは超うまいんだよ」

カイが自分の事のように自慢しながら

タオの空になったカップを受け取る



「うん・・・ありがとう」


その時巨大なぬいぐるみが自動扉の向こうからやってきた



「うぎゃあああああ!!!!」

チャニョルが素っ頓狂な声をだして驚くと

ぬいぐるみの首の辺りからセフンがひょっこりと顔をみせた


「ぬいぐるみが自分で歩いてきたのかと思って驚いたよ」

ぬいぐるみはセフンとほぼ同じ大きさで抱き抱えていると

完全にセフンは見えなくなっている


「セフナ? どうしたんだ急に・・・」

シウミンが声をかけても振り向かずに

ぬいぐるみを抱き抱えたまま、スタスタとタオの方へ歩いて行った




「ん!!!!!」



タオの前につくとセフンはその大きなぬいぐるみをタオに差し出す


「え? これ・・・タオにくれるの?」

タオはおずおずとそのぬいぐるみを受け取る

セフンはこくりと頷くと自分はギョンスの隣の席に座った



「これ・・・何? 今までみたことない・・・白と黒の・・・

もしかして・・・くま?」


「パンダって言うんだよ・・・僕達の故郷の地球の生きもの

くまの一種なんだよ」


ギョンスがそう説明してセフンにもレモネードのカップを渡す


「セフンはちょっと事情があって・・・言葉を話せないんだけど

タオくんが「くまさん」って泣いてたから自分の持ち物の中から

探しだして来たんだと思う・・・

セフンの気持ちを貰ってやってくれないか?」

シウミンがタオに向かってセフンの変わりに伝える



「ぱ・・ん・・だ・・・?」

タオがぬいぐるみの顔を見つめて小さく呟くと

セフンが心配そうな顔をしてタオの様子をうががっている



「か・・・かわいいっ!!!!!!!」


「ぱんだ!!!!!超かわいいっ!!!!!タオ好きっ!!!!!!」


タオはそう言うと嬉しそうにパンダのぬいぐるみに抱きついた


「セフンありがとう!!!!!タオこの子の事大事にするね」



タオの笑顔につられてセフンが笑った

ホンの少し唇が上がった程度だけど


無表情か嫌悪の表情しかしないセフンが

この星にきて初めて見せた喜びの表情だった


その場にいたシウミン達は驚きながらも

セフンに感情が戻って来た事が嬉しくてたまらなかった


(タオって奴は不思議な雰囲気を持ってるな・・・

スナイパーみたいな顔をしているのに喜怒哀楽が激しそうだ

その場の雰囲気をガラっと変えてしまう事ができる・・・面白いな)

ベッキョンはタオを見つめながらクスっと笑った


「話せる事だけでいい・・・君達の事を少し話してくれないか?」

シウミンがクリスに向かって話しを切りだした


クリスはレイと目を合わせると覚悟を決めたように小さくうなづいて

自分達がなぜ遭難したかを語り始めた

誕生日の意義 

今日はシウミンくんの26歳の誕生日です・・・日本年齢だと25歳ですね

宗文は表ブログにも書きましたが職場がまた変わるのでバタバタしてて
本当にPCを開ける時間もありませんでした

そこにチャンミンショック(笑) が加わりしばらく妄想が中断
他のルーミン話を書いている方々の話を読ませてもらって復活したんです

あのチャンミンに抱きついたシウミン君の笑顔が本当に可愛くて可愛くて・・・
でも相手はルハンじゃない・・・もうジレンマでした


そんなこんなで←

シウミン君の誕生日祝いと言うことで話をあげます

(宇宙ものの話がまだ途中ですが・・すみません・・誕生日は1日しかないんで・・・)

登場していただくのは「プラネットより愛を込めて」のシウミン少佐と泥棒ルーハンです

恋人になりたての頃の話と思って読んでください


[誕生日の意義] プラネット番外編



シウミンは誕生日を祝うという習慣がなかった

物心ついた時には父親は愛人宅で家庭をつくり

大きな屋敷には自分と母親の2人と使用人数人しか住んでいなかった

母親は良い家柄のお嬢様育ちでプライドだけは高く

家によりつかない父親の事もあり精神的に病んできていた


シウミンは母親の癇癪に触れないようにおとなしく毎日を過ごしていたので

まったく子供らしさの欠けた幼少時代を過ごしていた



あわれに思った使用人の執事や女中頭はシウミンに愛情を注いでくれていたが

1番注いでほしかった母からはハグやキスの一つもしてもらった事はなかった


そんな生活をしていたので誕生日を祝うという習慣もなく大人になってしまっていた






「少佐の誕生日って・・・今日なんですね!!!!」

チェンがたまたま見た書類にシウミンの生年月日が記載されていて

その事を知ったセフンと2人で「お祝いしましょう」と盛り上がった

そして3人で行きつけの居酒屋でささやかな飲み会をして

いつもならシウミンの支払うところを2人で出し合った・・・という事が去年あった

それが祝ってもらった初めてだった・・・・

当の本人はクリスマスや新年会のノリのような感じしか受けてなかったのだが・・・





そして今年・・・・

ひょんな事から知り合って

付きまとわれて

いつの間にか心の中まで入り込んできたルーハンが

シウミンの誕生日を異常に知りたがったので

事務連絡をするように淡々と教えた

「えーっしうちゃんの誕生日って今日なの?????」

とすごい形相で睨んでくる

「ああ・・・お前と同じ生まれ年だよ・・・だから何?」

「なんでーもっと早く教えてくれなかったの????

俺たちもう付きあって2か月だよねっ!!!!!誕生日って最高のイベントじゃん」

「だから? 何? イベントなのか?」

シウミンの言葉にルーハンは大きくため息をつく

付きあい始めてだんだんわかってきたことだけど

シウミンはあまりにも自分を大事にしなさすぎた

もちろん命もいつ捨てても構わないという感じで任務にあたっている

この間、子供の頃の話を聞いたが

愛されないで育ったことが自分を大切にしない事に繋がってるのだろう・・・


「ちょっと待ってて・・・すぐに戻るから」

ルーハンはそう言い残すと

入り浸り状態のシウミンの屋敷から車を飛ばしてどこかに出かけた


夕食を済ませた後だったので

シウミンは自分の部屋につながるプライベートリビングで

世界情勢についてパソコンで情報収集をしながらルーハンを待っていた


「ただいまーっ!!!!」

ルーハンが手に大きな白い箱をもって帰ってきた

「しうちゃん!!!!コーヒー入れてよ!!!」

有無を言わせない勢いで言われて

シウミンは黙ってコーヒーを入れ始める

「その箱ってなんだ?」

シウミンが不思議そうにルーハンの顔を見ると

「へへへっ」と笑ってルーハンは箱をあける


「じゃじゃーん」

箱のふたをあけると中から大きなホールケーキが出てきた

『Happybirthday』とプレートが飾られている

「しうちゃんのお誕生日ケーキだよ!!!

ロウソクも年齢分もらってきたからね」


コーヒーを2人分のカップに注いで

シウミンはルハンの元にやってきた


「今日はしうちゃんの誕生日だからお祝いしないとね・・・

もっと早く知ってたらパーティの準備できたのに・・・時間なくて

今年はケーキだけでごめんね」


シウミンは不思議そうにケーキを見つめたまま無言だった


「もしかして・・・誕生日ケーキって初めてなの?」

ルーハンが小さな声で聞いてくる


「去年・・・チェンとセフンが誕生日祝いだって言って

居酒屋で飲み代を出してくれた・・・それが初めての誕生日祝い・・・

だから・・・ケーキなんて・・・初めてだ・・・・」


シウミンの言葉から幼少期を想像したルーハンは

込み上げてくるものを必死で押しとどめて笑顔をつくる

「しうちゃんの誕生日祝いを今からやります」

誕生日の歌を歌いロウソクに火をつけるルーハンを

シウミンはぼんやりと見つめている・・・・


「さあ・・・しうちゃん!!!!願い事をして一気に火を吹き消すんだよ」

ルーハンを見つめていたシウミンがぼそりと呟いた


「・・・誕生日って祝うものなのか?・・・・みんな・・・ケーキにロウソクたてるのか?」


「うん・・・今日はね・・・しうちゃんがこの世に生を受けた大切な日なの

だからありがとうという感謝もこめてお祝いするの・・・」

「・・・・・・・・・」

ルーハンはぼんやりしたままのシウミンの手を握って愛しそうに囁いた

「しうちゃん・・・しうちゃんが生まれてきてくれたから俺と出会えたんだよ

しうちゃんのお母さん・・・どんなお母さんだったにしろ・・・しうちゃんを産んでくれたから

だから今俺としうちゃんが出会うことができたんだよ」

ルーハンは優しくシウミンを抱きしめて耳元でささやく

「しうちゃん生まれてきてくれてありがとう・・・俺と出会ってくれてありがとう」

シウミンの瞳から涙が一筋ながれた

「俺と恋人同士になってくれてありがとう・・・・ミンソク・・・愛している」


ルーハンの一言でシウミンの瞳から涙があふれ出てきた

小さな子供みたいに肩を震わせてしゃくりあげる

その姿が愛おしいとルーハンは感じてもっと強く抱きしめた

「今まで1人ぼっちだったかもしれない・・・

でも今年の誕生日からは俺と2人だよ・・・顔をみせて・・・」

ルーハンは泣きじゃくる子供をあやすかのように

優しくシウミンにkissの雨を降らせた


「ロウソクが消えちゃうから・・・はやく吹き消して」

シウミンが小さくうなずくと

「願い事をしながら吹き消すんだからね」とルーハン

時間が過ぎてしまいだいぶ短くなってしまったけど

ロウソクはまだ全部燃え続けていた



ふうっ~


シウミンが1度に全部のロウソクを吹き消すと

「おめでとう」とルーハンが拍手をしながら祝ってくれた


「ありがとう」シウミンは小さく呟くと

ルーハンの胸に抱きついた



「願い事ってなんだった?」

ルーハンが優しくシウミンの髪の毛をなでながら聞く

「話したら願い事がかなわなくなるんじゃないのか?」

「えっ?教えてくれないの?」

ルーハンが口を尖らせて拗ねるように言うと

シウミンがくすくすと笑いながら答える

「ルーハンが一生俺の横から離れないで・・・

ずっと俺だけを愛し続けてくれるように」


ルーハンの綺麗な顔が

嬉しさでみるみるうちに崩れていく・・・


「うん・・・これからはずっと一緒だよ・・・

来年の誕生日はもっと素敵に過ごそうね」

「その前に来月はお前の誕生日だろう?」

シウミンの言葉にルーハンは目を大きく見開いて驚いた

「誕生日は恋人同士の大切なイベントなんだろう?」


ルーハンの腕の中で

シウミンは上目づかいでルーハンの顔を見つめてニヤリと笑った

ルーハンの背中がぞくりと粟立った

「ああああああああ・・・俺もう我慢できない・・・・

ケーキよりもしうちゃんが食べたい」


ルーハンはシウミンを宝物を扱うかのように大切に抱き上げると

お互いの気持ちを確かめるために寝室に入って行った






誕生日なんて何の価値もないもの

ただの記号のようなものだと思っていた

でも

ルーハンに生まれてきてくれてありがとう・・・と言われて

シウミンは初めて誕生日の意義を知る事になった


ルーハン

こんな俺と・・・出会ってくれてありがとう・・・

こんな俺にたくさんの愛を注いでくれてありがとう・・・

俺に愛を教えてくれてありがとう・・・・・







おしまい



相変わらず・・・朝チュンな宗文ですみません・・・

シウミンくんにとってHappyな1年になりますように・・・

偶然による必然的な出会い 7

[偶然による必然的な出会い] 7



クリスは自分達を助けてくれた「お人よしの地球人」に

嘘はつきたくないと思い簡略に自分達の事を説明した


「地球連合政府」については、クリス達の惑星ヤチェでも情報は入手していない

つまり侵略リストには入っていなかった


自分達が戦闘員で自分達の星が植民地支配をし続けるために

他の星を侵略している事実は隠しておいたのだ



シウミン達の持っている宇宙マップには自分達の惑星は乗っていない

ヤチェの評判も彼らには知られてない事にクリス達はホッとした


「とりあえずケガが治るまでは滞在していいから・・・

大破した宇宙船をどうするか・・・・君達のこれからの事は

落ち着いたら話しあおう・・・

俺たちはできる限りの手助けはしたいと思っている」


「シウミニヒョン・・・連合政府には連絡はどうしますか?」

ギョンスがシウミンに問うとシウミンはしばらく考えてから


「長期滞在になると分かってから連絡いれる・・・

今は『一時預かり』状態だな・・・

手続きがめんどくさいから連絡はまだいいや」と答えた


「それより・・・さっきから気になってるんだけど・・・

俺のこの横の人なんとかなんないかな・・・」


シウミンの体から離されはしたけれど

シウミンの隣に座ってずっとその顔を見つめているルハンの存在に

呆れたようにシウミンはクリス達に助けを求めた


クリスとレイとタオはそんなルハンの様子を見て

悲しげにほほ笑みながら首を横に振る


「ルハンは頭を打ったみたい・・・僕達の知ってるルハンじゃない」

「シウミンさんは・・・るうちゃんの初恋の女神様に似てるんだよ」

「俺たちの知ってるルハンは、そんな顔で笑うことはしない」

3人の話しを聞いてシウミンは

「やはり頭を打ったんだろう・・可哀そうに・・」と言って

「仕方ないからしばらく面倒を見てやるよ」とニコニコするルハンに囁いた


「申し訳ないが客間が1部屋しかないので、そこをクリスさんが使ってください

セフナの部屋にタオくんを、チェンの部屋にレイさんを、

そして俺の部屋にルハンを泊める事にするから・・・

セフナにチェン・・・ちゃんとお世話してやれよ」


セフンはシウミンの顔を見つめながら大きくうなづいた

チェンは普通にしてても困ったように下がった眉を持っているが、

さらに困った様子を8割増ししながらも小さくうなづいた


「カイとチャニョルはいつも客間に泊ってもらってるが

今日はカイはギョンスの部屋で、チャニョルはベッキョンの部屋で過ごしてくれ」


「あ・・俺の部屋ってあるんだ・・まだ部屋に行ってないから知らなかった」


「さっき慌てて空き部屋を掃除したから・・荷物まだ運んでなかったね」

ギョンスが苦笑しながら言うとカイとチャニョルに手伝ってもらって

ベッキョンの部屋へ荷物を運びこんでいく



1時間後に集合と伝えてシウミンは自分の部屋へルハンを連れて行った


ルハンはニコニコしながらシウミンの上着の裾を掴んでついてくる

シウミンはその様子の眼の端で確認すると

ほんの一瞬考え込むような表情をしたが

ルハンに悟られないようにすぐに笑顔を作って自室の部屋のドアをあけた
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るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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