Insensitivity な男 ~願う番外編 後編~

Insensitivity な男 ~願う番外編 後編~


ミンソクがルハンへの気持ちが恋だと自覚したのは

初めての彼女と別れた辺りからだった


彼女とは嫌いじゃないから付き合った程度で

キスしてもハグしてもドキドキする事がなかった・・・


ルハンに抱きつかれたり

首元にキスされた方が何倍もドキドキする自分を思い出し

やはり自分はどこか変なのか・・・・と悶々と悩む日々が続いた


ミンソクが悩んでいる頃フットサル仲間と飲み会があった

ルハンは試合か何かのために不参加で

チャニョルの家で夜通し飲むというものだった

年頃の男の子が5~6人も集まれば

エッチな話で盛り上がったりする

酒の勢いを借りてミンソクは

彼女と別れた原因が自分の不感症のせい・・と告白すると

「初めての時って・・・みんなそんなんだよ・・」と皆が慰めてくれる


そこから何故か、チャニョルが最近入手したAVをみんなで鑑賞する事になった


「これさぁ~先輩から借りたんだけどさ・・・女優さんよりも

男優の方に注目なんだよ」

チャニョルがにやにやしながら再生ボタンを押す


映像が映し出されると

見ていた皆が口をそろえるように呟いた


「うわっ・・・・ルハンに似てる・・・」


「だろ~? 俺もびっくりしたもん・・遠目だと本人に見えるよな」

金髪でふわふわした髪型のハンサムな男優は、

体型も雰囲気もルハンに似ていた


AV女優を口説くシーンやベットインするシーンなど

まるでルハンのH行為を覗き見しているみたいで

ミンソクは胸がドキドキして破裂しそうだった


周囲がAVを野次りながら楽しんでいる中

ルハンに似た男優に抱かれている女優に

嫉妬に近い感情を感じている自分にミンソクは驚いた

そして、自分はあの女優のように

ルハンに愛されたいと思っている事を自覚する


付き合っていた彼女の裸を見ても反応しなかった部分が

ルハンに抱かれている自分を想像しただけで凄いことになっていた

慌ててトイレに駆け込んで自分で処理をして出てくると

周囲のみんなも同じような現象が起こっていた


皆はAV女優を見て興奮しているが、自分は違う・・・

この日からミンソクは別の理由で悩む日々が続いた


自分がゲイなのか・・・だからルハンが好きなのか・・と


いろいろ悩んだ後

ゲイ専用のAVを見たりして自分の気持ちを分析し検証してみた・・・・

(ミンソクは仕事柄、分析や検討は得意分野である)

そしてルハンにだけ反応するという結果を得ることができた


ミンソクはルハンの女遊びの本当の理由に気づいてないため

ルハンの側にいるためには「親友」を演じるしかないと思い

自分の気持ちを隠しながらずっと隣にいたのだった


ルハンの過激なスキンシップは

友情をはるかに超えているものだったのに

鈍感なミンソクは気づくことが出来なかった


あの頃両想いだと気づいていたら・・・

ルハンはドイツに行くことはなかったかも知れない・・・

そうすれば事故に遭う事もなかったかも知れない・・・

事故に遭わなければ脚を失うこともなかったかも知れない・・・

そんな思いが時々ミンソクを苦しめる事がある

ルハンに愛されて幸せを感じれば感じるほど

自分でも抑えきれない感情があふれてしまう時もあった





「ミンソク・・・おはよ」

ベットの中でミンソクがぼんやりと目を開けると

目の前に大好きな人の笑顔がある


「ん・・・俺・・寝過した?」

寝起きで覚醒しきれてないぼんやりとした瞳に

ルハンは優しい笑顔でキスをおとす


「どうしたの? 涙の跡があるよ・・・怖い夢でも見た?」


ルハンの優しい声にミンソクの瞳から涙があふれ出してくる

だまって抱きついてくるミンソクの背中を

ルハンは子供をあやすかのようにポンポンと優しく叩く


しばらくしてミンソクが落ち着くと

「昔の夢見てた・・」と小さく呟いた


「昔?」


「俺が・・ルハンの事・・好きだと自覚して・・・

でもお前は彼女とかいるから・・・・親友でいようとしてた頃・・

もしあの時両想いだと分かってたら・・ルハンはドイツに行かなかった

そしたから事故に遭わなかった・・・脚を失うことなかった」


「ミンソク・・それは違う・・」

ミンソクはルハンを黙って見つめる


「お前のせいじゃない・・俺だってずっとヘタレで告白できなくて

でもお前の事が好きすぎて離れられなくて・・・・

ドイツに行ったことは後悔してないよ・・・数か月しかいなかったけど

あの時の経験があっての今があるんだ」


「ルハン・・」


「事故だってリハビリだって、今になって思えば良い経験だったよ」

ルハンはそう言うとミンソクに優しくキスをする


「俺さ・・けっこう人間的に未熟でいい加減だったのに

ラッキーな事が続いて苦労を知らなかったんだよね

あのままの俺でミンソクと両想いになったとしても

ミンソクを幸せに出来なかったと思う

くさいセリフかも知れないけど

神様がきっと与えてくれた試練だったんだよ

ミンソクを幸せに出来る器の人間になるための・・・」


ミンソクの瞳から涙があふれて止まらない


(ああ・・綺麗だな・・

ミンソクの涙は宝石のようにキラキラと輝いているな・・

俺にとっては、ミンソクそのものが大事な宝石のようなものだ・・)


ルハンはそう思うと強くミンソクの体を抱きしめる


「ミンソク・・・愛している・・ずっと一緒だよ・・・

何十回でも何千回でも何万回でも言うよ

俺はミンソクを愛している・・絶対に離れない・・・」


「バカ・・恥ずかしいだろ・・・毎日言わなくても分かってる・・」



ヘタレと鈍感な2人は、長い時間をかけてやっと恋人通しになった

2人の気持ちはどんな事があっても揺らぐことはない

親友として過ごした過去の思い出も

青春という煌びやかなアルバムの中に納まり

2人のこれからを蓄積させる基礎となっている


「結果オーライという事で・・・今日は2人とも休みだよね~

俺まだまだミンソクが欲しい~」


「バカッ!!!何するんだよっ!!!俺はもう起きるぞ」


起きようとするミンソクをルハンが上から押さえつける


「うわっ・・・ゆうべ散々しただろうっ!!!!」


「だめだよ~こんなに可愛い顔したミンソク見たら・・・

朝ごはんの前に食べたくなるもん」


「あぁ?」


「甘々な可愛いミンソクは俺しか知らない・・・

もうそれだけで生き返って来て良かったって思えるもん」


ルハンの「生き返ってよかった」の一言にミンソクは体中から力が抜けていく

小さくため息をつくとルハンの耳元に囁く


「ヘタレだけど・・お前のそのポジティブさが大好きだよ」

ミンソクは最高に可愛い笑顔をルハンに向けた


ルハンは泣きそうな顔をしてミンソクを見つめると

ミンソクの唇に自分の唇を重ねる

甘美な口づけにお互いが蕩けそうになりながら

体を重ね合う


(ミンソクの体は全然Insensitivityじゃない・・・

むしろ感じ過ぎてそれに俺が溺れそうだ・・・)


恋人達の時間はまだまだ始まったばかりだった・・・・




Insensitivity・・・・鈍感


終わり
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るーみん鬱・・・

いつも遊びにいらして下さる方々ありがとうございます

なかなか更新できずにすみません・・・

いま

ちょっと

るーみん鬱入ってしまいました

1年前の今頃・・・ルハンが辞めるという噂ながれてて

まさか・・・うそ・・・って感じでもやもやしていたのを思い出しました

そしてSMTの映画を見て・・・ルハンカットされてて←当たり前ですけどね

(キラキラした瞳で東方神起を話す天使なシウミン君は良かったんですけど・・・)

ロスプラ北京公演に黒髪でルハンが現れて・・・

余計にモヤモヤして・・・

SMT東京は不参加って聞いて・・・心の中では覚悟していました

あれからもうすぐ1年になるのかと思うと・・・・・

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普通に観れていた2人の姿・・・

これがもう見れなくなって1年なんですね・・・

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私はラッキーにも2013年のSMTと(ルハンはSHINeeにダンスサポで入りました)

2014年のグリパで12人のEXOを見る事が出来ました


ルハンもアルバム出すし・・・新しく活動が大陸で始まってます・・・けど

応援するけど・・・でも・・・なんか・・・寂しいのと残念なのと入り混じって


るーみん鬱になってしまってます

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9月9日はスタバのキャンペーンに便乗してシウミンの日にしてきました

シウミンくんは頑張って前進しています

私が、鬱ってる場合ではありません

昨日ステージのせり上がりの穴に落ちたと聞いてびっくりしましたが

穴が浅かったので元気に飛び出してきた動画みて・・・ホッとしてます

20150913かりあげくん

刈り上げ君になっててビックリしました

でも似合ってます♪


書きたい話は浮かんでいるので

ノロノロと書いていきたいと思ってます・・・・


って待ってくれている人っているのかな~っていつも思いますけど

自己満足で書いていきます

チェンの1日

今日は9月21日です

TOKIOのデビュー日でもあり(宗文が初めてハマったアイドルなので)

ルハンのEXOでの最後のステージとなったロスプラ北京2日目の日です

そしてEXOのチェンの誕生日です

今日で24歳ですね(韓国年齢) おめでとうございます♪

シウミンくんを支えてくれている偉大なる弟くんの誕生日を祝しまして

ちょっとした話をあげます

小惑星ソリップの話のチェンくんが主役です


[チェンの1日]  偶然による必然的な出会い番外編



ソリップの朝は早い

地球から遥かはなれた辺境の地の果てにあるソリップでは

形式上地球連合政府の統治下にあるために
(実は独立国家として連合政府から認められていた)

ソリップでは地球を標準とした時間と日付が採用されている


チェンは小鳥のさえずり声で目を覚ました

地球にいる時はバイオ関係で

環境変化に適応しやすい植物を研究していたが

ソリップに来てからは自給自足の生活となり

機械の修理や開発までするようになった

元々は植物の研究家だったのに

今では発明家と呼んでも過言ではない状況となっている

それもソリップに流れてきたクリス達がソリップの住人になってから

レイの発明好きにひきずられるように

気が付くと自分も毎日遅くまで機械いじりばかりしている


「ほんと・・・人生って分からないな・・・」

チェンは自分の横ですやすやと眠っているレイの顔をみて小さくほほ笑んだ

レイは朝が苦手だ

レイというよりヤチェ星人が夜型タイプなのか早起きが苦手のようだった

しかし

愛の力は偉大である

早く起きて作業をしなくてはならないシウミンとセフンの相棒となった

ルハンとタオは今では早起きを苦にしなくなっている

時計を見ると朝の5時を指している

チェンは大きく伸びをするとレイを起こさないように静かにベットから降りる

部屋を出て洗面所で顔を洗っていると

セフンに担がれるようにタオが入ってきた

「セフナ~眠いよ~」

「ほら~早く顔を洗って!!!!」

今ではすっかり話せるようになったセフンがタオを促して洗顔させる

「こんなに早くからやぎの世話しにいくの?」

チェンの不思議そうな問いかけに

「もうすぐユキちゃんに赤ちゃんが生まれるから様子観に行くの」

タオが歯磨きしながら答えてきた

「モニターで管理してたよな?」

「そのモニターでユキの動きからそろそろ産気づくのかなって思って」

セフンがタオの世話を焼きながらチェンに答えた


チェンがリビングに向かうとコーヒーの良い香りがしている

シウミンたちが起きているらしい

「おっ・・チェン・・いつもより早いな・・お前もコーヒー飲むか?」

「おはようございます・・はい・・頂きます」

「しうちゃーん目玉焼きは2つ食べる?」

「チェンが起きて来たから1個はチェンにあげてくれ」

キッチンではルハンとシウミンが自分達の朝食を作っていた

食事はギョンスが作ってくれるのだが

自分達の都合のよい時間に作業を始めるから

勝手に朝食は食べていくとギョンスに2人は言っていた

チェンは椅子に座って手際よく朝食を作っている2人を眺める

地球にいた時には想像もできないくらい

穏やかな表情をしているシウミン

ルハンと出会う前までは、責任感につぶされまいと

1人で気負っていたシウミンの幸せそうな表情をみて

自分も心が温かく感じてきた


テーブルに目玉焼きとロールパンとサラダがチェンの分も並べられる

「いただきます」

「しうちゃん~今日は畑以外にも家畜小屋にも行かないとね」

「ああ・・・出産に立ち会わないと・・・忙しいな」

「ゆきちゃんに赤ちゃんが生まれるってタオが言ってたけど」

「そう・・タオもう起きてた?」

ルハンがチェンに尋ねると同時にタオとセフンがリビングに入ってくる

「あーるうちゃん!!!タオ達の分はないの?」

「そんなもん無ぇよ~!!!自分の分は自分でつくれっ!!!!」

ルハンは小さい子供の様にタオに向かってべーっとする

「るうちゃんのケチーっ!!!!!!」

「あーてめえ・・蹴っ飛ばしたなぁ!!!!」

「るうちゃん~痛いよ~殴る事ないじゃん」

タオとルハンが喧嘩している間に

セフンは手際よく2人分の朝食づくりにかかっていた

すでに食べ終えたシウミンが2人にホットミルクを用意している

「ルハン早く食べろよ・・・置いていくぞ」

「しうちゃん~待って~」

ルハンはお皿に残っていたハムとロールパンを口に詰め込む

「るうちゃん置いていかれるよ~」

ルハンは口をもぐもぐしながらタオの頭を一発叩くと

流しにお皿を置いたままシウミンの後を追っていく


「セフナ~るうちゃんに頭叩かれた~」

セフンは小さくため息をつくとタオの頭を数回撫でた



時計は6時を指していた

自分達がまだ寝ている時間帯に

こんな風景が繰り広げられていたんだ・・・

チェンはほっこりした気持ちになってコーヒーの残りを味わっていた


「洗い物は僕がやっておくから・・ユキちゃんの赤ちゃんが生まれたら連絡してね」

チェンの言葉にセフンとタオはニッコリとほほ笑んで

飼育小屋までバイクで走っていく

洗い物をしているとギョンスがキッチンにやってきた

「あれ?チェン早いね~おはよう」

「うん・・今日は目がさめちゃった・・おはよう」

時刻は7時

ギョンスは残った人々の朝食を作り始める

チェンも手持無沙汰のためそれを手伝った

「今日はヒボム便が来るんだ・・・夜はご馳走だからね」

ギョンスが楽しそうに言う

レイが起きてきてから2人で機械の修理をしながら

新しい機械のテストをしたりしてあっという間に午後の時間も過ぎて行った


昼はギョンスが作ってくれたサンドイッチを

工場に持ち込んでいたのでそれを食べていた

レイと2人で過ごす時間がチェンは楽しくて仕方ない

今は飛行船の試作品を作っている最中だ

「おーいレイにチェン~夕飯だって~」

ルハンが2人を呼びに来る


「ぼくお腹すいた~もう歩けない」

レイが疲れ切った顔でチェンに訴える

「はぁ? 何言ってんだ? 僕歩けない~って誰だよっ」

ルハンが呆れた顔をしてレイの口真似をする

「ルハンだってさ~『しうちゃ~ん』なんて呼んでるくせに」

レイの口真似に

恥ずかしさで顔を赤らめたルハンが殴ろうとする

2人の様子を見ながら

チェンは嬉しそうに眉毛を下げていた


(なんか・・・なんかいいなぁ~

ヤチェの人たちが来てからすごくいい感じだなぁ~

僕たち家族って感じがしてすごくいいなぁ~)


リビングにつくと

カイやチャニョルも同席しての

ちょっとしたパーティ料理が並べられていた

テーブルの中央にはケーキも置いてある


「チェン・・レイも座って」

シウミンの横にルハンが座りながら2人に席に着くようにすすめた

チェンが椅子に座ると

ぱーん

ぱーん


一斉にクラッカーが鳴らされた

チェンとレイがポカンとしていると

「今日は地球時間で9月21日だ・・チェン誕生日おめでとう」

シウミンが笑顔で言うと周囲のみんなから一斉に「おめでとう」と言われた

チェンはびっくりして目を見開いていると

その顔が面白いと横のレイが笑い出した

レイの笑いがクリスに移りタオに移り・・・気づくとみんなで大爆笑をしている

笑われている理由も分からずに自分まで笑い出したチェンは

その目から涙を流し始めていた

「ありがとう・・・こんな盛大なパーティ久しぶりです・・・シウミニヒョンありがとう・・・」

「言い出しっぺはルハンなんだ・・」シウミンが恥ずかしそうにルハンを見て答える

ルハンはえへへという顔をしてシウミンの後ろに隠れてしまった


パーティが終わって

それぞれの部屋に戻っていくと

レイが真剣な顔をしてチェンに抱きついてきた


「僕・・・チェンの誕生日って知らなかった・・・プレゼント用意してない」

少し不服そうに唇を尖らせている

「レイさん・・・自分でも忘れていた誕生日ですよ・・・怒らないでください」

「チェン・・・自分の誕生日忘れてたの?」

レイが不思議そうに首をかしげて聞いてくる

「ええ・・・あなたに出会ってから日にちの感覚もないくらいです」

チェンの言葉を聞いてレイは嬉しそうにえくぼの浮かぶ笑顔をみせる

「じゃあ・・・誕生日プレゼントは僕でいい?」

レイの発言にチェンは顔を真っ赤にさせる

「チェン・・・大好きだよ・・離れないで・・・」

レイはそう言うとチェンをベットに押し倒した

「僕も・・・好きです・・・もう離しません」

2人の唇が優しく重なり合う・・・

それが恋人たちの長い夜の始まりの合図となった・・・・








チェンチェンお誕生日おめでとう♪







喫茶  うたかた  前編

るーみん鬱から少し浮上してきた宗文です

ふと浮かんだおバカversionの話をあげます

前編はおバカではないのですが・・・・

もちろん るーみん話です





[喫茶 うたかた] 前編



チャニョルが毎日通勤で通る大通りから少し入ったところに

すごく雰囲気のよさそうな喫茶店がある

昔ながらの如何にも喫茶店という感じで

店の中ではJAZZやクラッシックが流れているようなそんな店

チャニョルは昔映画で見た喫茶店に憧れを持っていた

そしてその店の存在に気づいたのは今日だった

それも偶然に・・・・

可愛い猫を見つけて

スマホで写真を撮ろうと追いかけて行ったら

喫茶店を見つけたという具合

まだ店が開いてないので場所だけ確認して出勤したが

どうも気になって仕方ないから帰りに寄ろうかと考えていた・・・



「おいっ!!!!ばくちゃ!!!!ぼーっとしてんじゃねぇ!!!!」

頭の上から声がしたかと思うと思いっきり叩かれた

「ベク・・・痛ってえなぁ・・・」

チャニョルは唇を尖らせて友人のベッキョンの方を振り向く

「何ぼーっとしてんだよ」

「なんでベクがここに居るんだよ~お前の経理部は上の階だろう?」

「あはははは!!!!チャニョル今日は変だよ~もうお昼休憩なのに」

ベッキョンの隣にいた男性が八の字眉毛をさらに下げて苦笑する


へ?


チャニョルがあわてて周囲を見回すと

総務課の同僚たちはすでに席にいなかった


「ほらっメシ行くぞ!!!!ぼけっとするな!!!!」




会社の近くの定食屋でチャニョル達は

ランチの日替わり定食を食べていた


良くしゃべるベッキョンとチェンは経理部所属で

チャニョルとは同期入社だった。

同期の中では特に気が合って毎日のようにランチを共にしている


「ねぇさっき何か考え事していたよね・・・どうかした?」

「ちょっとさ・・気になる喫茶店を見つけて行きたいなって」

「おうっ!!!お前が気になる店って俺も気になる~」

「ベクうるさい・・・」


チャニョルが店の様子や場所を説明するとチェンが小さく呟いた

「僕の知ってる店かも・・・」



*******************************************

「お疲れさまでした~お先に失礼しまーす」

定刻になったと同時にチャニョルは自分のデスクを離れる

気になっていた喫茶店はチェンの知り合いの店だと分かり

今から3人で寄る事になったのだ

何か言いたそうにしている上司に最高の笑顔を振りまいて

部屋から即行逃げ出した・・・

(ヘタに残業になったら今日行けなくなってしまう)

会社の玄関口で3人揃うと喫茶店に向かって歩き出した





「多分のチャニョルの言ってる店は僕の先輩の店だと思う」

チェンの説明にチャニョルは期待で瞳をきらきらしながら見つめる


「高校の先輩なんだけど・・いろいろあって・・・・

店は去年からあったんだけど・・・

でも立ち直ったみたいだし・・・

僕も先輩の様子が知りたかったから・・・・

行かなきゃと思ってたんだ・・・」


「何?いわくつきの先輩なの?」

チェンのまどろっこしい説明にベッキョンが問いかけた


「ん・・・すごくいい先輩だよ・・それにもう秋夕だから・・・」


チェンの説明になってない答えに首をかしげながら

2人はチェンの後を付いて行った



「こんばんは~」

チェンが木製の重厚なドアを押して中に入る


「おおっ・・・チェン久しぶりだな・・・いらっしゃい」

店のオーナーと思われる童顔の男性が

カウンターの向こう側から笑顔を向ける


(うわっ可愛い・・・子猫? りす? ハムスター?)

小さい物が大好きなチャニョルはその男性にくぎ付けになった


「シウミニヒョン~会いたかったです」

チェンが目に涙を浮かべている所に

カウンターから出てきた男性が優しくハグをする


「あれ~チェンだぁ久しぶりだねぇ~」

カウンターの奥に座っていた綺麗な顔の男性が

嬉しそうにチェンに声をかける


「レイヒョン!!!!いつ戻ってきたんですか?」

レイと呼ばれた男性はえくぼのできる笑顔をむけた


「んー半年前かな? いろいろ僕も忙しくてチェンに連絡してなかったね」

奥の4人掛けのテーブルに案内されて

ベッキョン、チャニョル、チェン、レイと座る


チェンとレイが再会を喜び合っている横で

チャニョルはシウミニヒョンと呼ばれた男性の事をずっと見ていた

4人分のコーヒーを入れるために

カウンターの向こうで忙しそうに立ち振る舞う姿に

うっとりと見惚れてしまっている

(あー本当に可愛い人だ・・好みのタイプだなぁ・・・)


ベッキョンはチャニョルのそんな姿に

呆れたようにため息をついて

店内を興味深そうに観察をする事にした

いい感じにJAZZが流れている

うん・・こんな喫茶店は今時珍しいんだろうな・・

ベッキョンはそう思いながら観察を続けると

カウンターの端に飾ってある写真に目が留まった

誰だろう・・・影膳が据えてある・・・

マスターの大切な人なんだろうか・・・・





「お待たせしました」

シウミンが4人分のコーヒーを運んでくる

近くで見ると色の白さと

猫のような大きな瞳に

すっかり魅入ってしまったチャニョルが

コーヒーを置き終えたシウミンの手を無意識に握ってしまった


!!!!!!!!!!!!


一瞬その場の全員がフリーズする


「俺!!!!チャニョルと言います!!!!シウミンさん・・・

あなたに一目ぼれしました!!!!

良かったら俺と付きあってください」


その時だった


ごおおおおお~!!!!


ドーン!!!!!


バリバリ!!!!!!!


「うわっ!!!なんだっ!!!何だ?????」


店の中に風が吹き抜け

店が大きく揺れたかと思ったら

爆音とともに店中の電気が一斉に消えた・・・・

喫茶 うたかた 中編

[喫茶 うたかた] 中編



バリバリ

パシッ

パシッ

ドーン


店内に響き渡るラップ音

ベッキョンは子供の頃に見た映画を思い出していた


歳の離れた兄と従兄と夏休みに見たDVDは

屋敷に霊がとりついているホラーものだった

あまりの怖さに夜中にひとりでトイレに行けなくて

小学校3年生にもなっておねしょをしてしまった・・・・

その事は人生最大の汚点となって今でも心に残っている

あの時見た映画にもこんなシーンがあった・・・・

ぞわっ・・・ベッキョンの体に悪寒が走る



「怒ってる・・・」


ベッキョンの呟きに、レイが何故か楽しそうに答える

「うん・・怒ってるね」


チャニョルは座っていた椅子が払いのけられて

そのまま床に投げ出され、這いつくばる格好となっている

彼の目の前のコーヒーカップがガタガタと揺れて止まらない


やばい・・・


ベッキョンは本能でそう悟ると

床にへばり付いたまま呆然とするチャニョルの腕をとって

店の天井に向かって叫んだ



「ごめんなさい!!!!!!こいつは俺が責任もって連れて帰ります!!!

だから怒らないでください!!!!もう絶対に同じ事させませんから!!!」


「ベク?」

ベッキョンは荷物と

ぽかんとするチャニョルを抱えるようにして店から出ていった

「チェン!!!!後で連絡するから!!!!本当にごめんなさい!!!!」


2人が店から出ていくと

吹き荒れていた風はおさまり

バキバキと煩かったラップ音も全くしなくなった


ジャズが流れている普通の喫茶店の風景に戻っている

チェンは今何が起きたのか理解するのに頭を抱えていたが

レイとシウミンが全く動じていなかったことが不思議で

2人に説明を求めるように眼差しを向ける


**************************************************


「ベク・・・何が起きたの?・・・」

とりあえず駅前まで走って来てマックに飛び込んだ2人は

ぜーぜーとする息を整えてから

ポテトと飲み物を注文して席についた


「チャニョル・・・お前・・あの店に嫌われたぞ」

え?

チャニョルが大きな瞳を

落ちてしまうのではないか位見開いて驚く


ベッキョンはカバンからタブレットを取りだすと

あれこれ検索を始めた


「やっぱりな・・・」


「ベク・・・何がやっぱりなの?」


「あの店・・・霊に取りつかれているぽいぞ」


ベッキョンがSNSを検索していると

シウミンの店の評判が出てきた


大体はコーヒーが美味しくてマスターが可愛いとの書き込みだが

時々恐怖体験をしたという内容もあった

恐怖体験をした人々の共通点は、チャニョルと同じ事をした人達

つまりマスターのシウミンに手を出そうとしたり、好意を持った人達だった



「お前・・なんで初対面の人に手を握ったり、

付き合ってくれって言うかな・・・」


ベクが呆れたように呟くと


「だって・・あのマスター可愛かったじゃん・・・

もろ俺の好みのタイプで・・・男だけど・・・気づいたら告白してたんだよ」


チャニョルが頬を染めながらヘラヘラと話す横で

ベッキョンはカウンターの隅に置かれていた写真を思い出した


「マスターは多分誰にもなびかないだろうね・・・

置いてきたチェンが事情を聞いてくるだろうから・・・

そうしたらお前・・・マスターは諦めたと店に謝りに行けよ」


ベッキョンの言わんとする事が分からず


「なんで? 」と首をかしげるチャニョル


「お前・・・あの店の霊に敵と認定されたんだぞ!!!!

俺はお前が霊にとり殺されるの見たくないの・・・・

あーっ!!!!ガキの頃に見たホラー映画思い出しちゃったよ~

俺のトラウマ~!!!!今夜は1人で寝たくない気分だ!!!!」


「じゃあ俺と寝る?」チャニョルが笑顔で聞いてくると


「ボケっ!!!!」とベッキョンは


テーブルの下のチャニョルの足を蹴っ飛ばした



******************************************************


「ルハン・・・落ち着いたか?」

シウミンが空間に向かって呟いた


「シウミニヒョン・・ルハンって・・・

ルハニヒョンは事故で死んだんじゃなかったの?」


チェンの問いにシウミンは泣きそうな顔をしてほほ笑んだ


「あのね~ルハンはそこにいるんだよ~」

何もない空間を指さしてレイは言うと

その言葉に返事をするかのように照明がパチっと明るくなった

「なかなか信じられないよねぇ~

でもシウミンに未練あって執着しすぎてこの人・・・」

え?

「ルハンはねぇ~幽霊になってこの店にとりついちゃったの」

レイが世間話でもするかのように淡々と説明を始めた
プロフィール

宗文san

Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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