願う ~Last~ 後編

願う ~Last~ 後編


「ミンソク・・・あのテレビに映ってる子がお前のパートナーか?」

ひまわり法律事務所の所長のドンウが、テレビを見ながら呟いた


「あ・・そうです・・高校時代からの付き合いです」


「あの顔ならサッカー選手の時から知ってるぞ・・・

そんな有名人とお前がパートナーとはねぇ・・・」


ミンソクが弁護士として再就職する時に

街弁として弱者救済に走り回っている姿を知って

自分から門戸を叩いて雇ってもらった

給料はそんなに出せないぞ・・・そういいながら

同性の恋人がいる・・・と

カミングアウトしたミンソクを笑顔で迎えてくれた人だった


生放送のトーク番組・・・ルハンが何を発言するのか・・・・

ミンソクは黙って画面を見守るしかなかった






番組はMCの大女優が

ルハンの今までのサッカー選手としての華々しい経歴について紹介している

「そういえばルハンさんは、イケメンで女性に凄くおモテになったでしょう」

「え・・・まあ・・・それなりに・・・」

ミンソクへの想いを吹っ切ろうとして

手あたり次第に女性と付きあっていた時があった

ルハンはその当時の事を思い出すと今でも冷や汗が出る

引きつった笑顔でその場を乗り切った

トークはドイツリーグでの活躍に移り

飛行機事故の話になる

「あの事故で私たちも皆ルハンさんの事を心配しました」


ルハンは義足である事を隠さず公表している


「おかげさまで優秀な新しい足のおかげで

今でもフットサルを楽しむ事は出来てます」


「でも1年以上にわたるリハビリは大変だったでしょう?」


「はい・・・足を失ったときの衝撃でしばらく抜け殻状態でした

でも僕を家族と一緒に真摯に支えてくれた人がいたから

今の僕がいるんです」


ルハンの言葉にMCの瞳がキラリと光る


「家族と一緒に支えてくれた人・・・と言うと恋人ですかね?」


今度はルハンの瞳がキラリと光った

満面の笑顔で「そうです」と答える


「今まで噂のなかったルハンさんに恋人がいらっしゃるんですね」


スタジオの裏側で関係者がざわついてきた

スキャンダルか特ダネか・・・・

この番組はプライベートにかなり突っ込むトークから

時々特ダネが発する場合があった

今日もそれを期待して芸能記者たちが張り込んでいる


スタジオの横で番組を見ていたチャニョルは、スマホを操ってTwitterを見る

「ルハンの恋人」のトレンド入りを確認してからため息をついた

事前にルハンからミンソクとの事を発言すると聞かされていたので

どうなるか息をのみながら見守っていた


「僕はもう30歳になります。恋人がいてもおかしくない歳です。

ぼくは10年間片思いをしてて・・・死に損なってからその想いが伝わりました」


「10年間も・・・ルハンさんみたいなイケメンが片思いですか?」

MCの驚いた顔にルハンは小さく笑った


「こう見えても僕は小心者で告白が出来なかったんです」

「・・・・・」


「僕が死にかけた時・・・いわゆる臨死体験をしたんですけど」

「はい・・・」


「綺麗なお花畑を歩いてるんですよ・・・僕の前をチームの先輩達が歩いていて」


「僕たちが向かっている先は明るくてなんか綺麗な場所で・・・後ろを振り向くと

そこは闇で真っ暗で・・・・」


「臨死体験された方はみんなお花畑の事いいますね」


「はい・・一生懸命歩いている僕の耳に・・・僕の好きな人の声がしたんです

僕を呼んでいるんです・・・そして僕の名前を呼びながら泣いているのが聞こえたんです」


「ルハンさんを必死で死の国から呼び戻そうとしてたんですね」


「僕はその泣き声を聞いて・・・・誰が泣かせたんだと腹を立てて・・・・・

まあ僕のせいなんですけど・・・」


ルハンは話を切って楽しそうに笑った


「僕の大事な人を泣かせた奴を殴ってやろうと思って

声のする闇の中を走って行ったんです・・・すごくしんどくて大変でした」


「まあ・・・殴ろうと思って?」MCの大女優も楽しそうに笑う


「必死で走って走って・・・気が付いたら病院のベットの上でした

僕は危篤でずっとこん睡状態だったそうです」


「こん睡状態から目覚めた理由が面白いですね」


「目を開けたら家族のほかに・・・僕の大事な人が僕の手を握ってました

そして泣きじゃくっていた顔を必死で笑顔にしようとしてて・・・」

ルハンの瞳が涙で潤んできていた


「可愛いな・・・ってその時思いました・・・片思いのまま告白できずにいたけど

命が助かったから・・・今度こそ告白しようと決意しました」


「僕がリハビリしていた時に・・・その人は自分の仕事を休職して支えてくれました

小心者の僕がまだ告白できずにいたら・・・向こうから告白してくれて」


「あら・・まあ・・・」


「なんと僕たち・・・お互いに片思いだと思っていたんです・・・10年間も・・・」


「まあ・・・どうしてお互いに片思いだと思ってたんですか?」


MCの質問にルハンは覚悟を決めた様に息を小さく吐いた


「僕がずっと好きだった相手は・・・『親友』だったからです」


ざわっ・・・スタジオの横がざわつき始める


「親友って事は・・・ルハンさんと同じ男の方って事ですか?」

「はい」

MCは笑顔でルハンに話の続きを促した


「僕は・・・男性が好きな男ではありません・・・女性の方が好きです

でも彼だけは特別だったんです・・・『親友』だと思っていました

でも・・・『親友』の枠には入りきれなかったんです・・・・

友情と愛情の違いってどこなんだろう・・・・悩みました・・

でもどうしても彼のすべてが欲しい自分は彼を愛しているんだと実感しました」


「相手の方もルハンさんと同じだったんですね・・・だからやっと両想いになれたと・・・」

ルハンは頷きながら優しくほほ笑んだ


「僕がこういう仕事をしているから

いろんな憶測で記事にされる事も多いです

でも彼との事は自分の口からみなさんに報告したかったんです

僕はお付き合いをしている人がいます

彼は一般人です。尊敬できる仕事をしています

一生パートナーとして共に生きていく事を誓い合いました」

ルハンの瞳から涙が流れる


「ルハンさん・・・おめでとうこざいます

一生支えあえる愛する方を見つけられたんですね

それはステキな事ですよ」

MCの大女優の優しい言葉にルハンの瞳から涙があふれて止まらない

恋人は同性だとのカミングアウトに 愛する人を見つけたのはステキな事と言われ

ルハンは最高の笑顔を見せた


「ぜひとも結婚式には私を呼んでくださいね・・・これからも益々のご活躍を期待しています」

MCのコメントで番組は終了した









~ギョンスの店~


テレビを見ていた仲間たちはみんな泣いていた

ルハンとミンソクの関係を公表すると聞いてたから

どうなるんだろうと見守るつもりで集合していた


番組が終わってしばらくは大変かもしれない

でもあのルハンの晴れ晴れとした顔をみて良かったと思った

「カミングアウト無事終了ですね~乾杯しましょう」

主役抜きでの祝宴が始まった・・・






番組終了後は

ルハンの恋人は男だった・・・という事でしばらく大変だったが

生放送の力をかりて公表したのが良かったようで

タレント好感度は下がらずにかえって上昇したほど

ルハンの年齢も年齢だったためにファンもそれほど騒がなかった


それからバラエティに出演して

恋人の事を聞かれると

端正な顔を残念なほど崩してノロケまくるルハンの姿が

また面白いと言って視聴者の評判をよんだりしたのだった




出会って

お互いを想いあって

そしてお互いの幸せを願った

今では一緒にいて生涯を共にするために支え合っている


運命の人

ルハンはミンソクをそう思っている

自分の人生の分岐点ではいつも支えてくれていた

もう絶対に離さない・・死ぬまで一緒だよ・・・


ミンソクもルハンを運命の人だと思っている

共に白髪になるまで支え合って生きていこう・・・




そんな2人を仲間が温かく見守っている

そんな仲間たちによって2人の結婚式がサプライズで準備された

もちろん「ヨンエさんの波乱万丈」のMCの大女優も招待されることになる



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ずっと

このまま、共に人生を歩むふたり

いろいろありにあった10年だけど
幸せに生きて欲しいよね

あぁ!「るーみん いず りある」が見たくなる
せつな~いㅠㅠ

宗文さんは休み疲れないですか?
あちし、しんどい・・・

Re: ずっと

> あんさんへ

コメントありがとうございます

旅行の予定があったのでラストが簡素すぎました
本当はもっと色々妄想していたのに
あっさり終わってしまった・・・
ミンソクの心の動きも書けずに・・・

番外編書きますので待っててください
プロフィール

宗文san

Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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