Insensitivity な男  ~願う番外編 前編~

出会う・想う・願うの話のミンソクsideです


 Insensitivity な男  ~願う番外編 前編~




ミンソクは初めてルハンを見た時に衝撃を受けた

フィールドを走り回るルハンは

羽が生えているかのように軽やかで

女の子みたいな容姿をしていた・・・

でもそのサッカーは見た目を裏切る位 男前でカッコよく

サッカーをやっていた自分の好きなプレースタイルだった

でももう自分はサッカーをする事はない・・・


なんの未練もなかったはずだった

ミンソクは心の中で確認する

でもこの気持ちはなんだろう・・・・


もし・・・未練がまだあるとすれば・・・・

あのルハンと一緒にプレーしてみたい・・・どんな感じなんだろう・・



話をしたこともないルハンなのに

そのサッカーはミンソクを魅了して止まなかった・・・



母子家庭だったミンソクは母親の負担を少なくするために

私立高校の特待生度を利用して、

特進クラスのある高校に入学した



入学金に授業料は無料

3年後に有名大学に合格するために補講も多く

予備校に入らずにすむために予備校代も無料となる

さすがに大学は無料とはいかないにしろ

3年後に国立大学に入学出来る環境が整っていた


ただ・・・特進クラスは部活動には参加できない・・・

高校に入学して知り合いもいない、まして特進クラスなんて

クラスメートが全員ライバルみたいな環境下だったので

友達もなく、学校と家との往復で勉強だけの毎日を送っていた・・

そしていつの間にか季節も秋から冬になろうとしていた



「今日は給油日だからな!!!忘れずにもらいに行けよ」

担任が帰りのショートの最後にそう言って教室を出ていく

「ミンソク~今日の当番ヨソプだよ」

後ろの席の生徒が黒板の当番表を眺めて声をかけてきた


「ヨソプって・・風邪で休みだな・・・」

ミンソクは小さく呟くと周囲を見回す

みんな放課後の補講に行く準備に忙しくしている

小さくため息をつくと

「給油倉庫に行ってくる」と言って教室を出て行った


倉庫が空いている時間は20分間

そのうちにポリタンクを取りに行って

給油して戻さなければならない


ミンソクの特進クラスは倉庫から一番遠いために

先生に怒られない程度の小走りで廊下を走って行った



あ・・・

ミンソクは給油倉庫にルハンの姿を見つけて

心臓がドキドキするのを感じた


あいつ・・・美化委員だったんだ・・・

心臓が破裂しそうな位ドキドキしているのを隠すため

ミンソクは倉庫まで走ってやってきた


いつも校庭で走り回っている姿を

遠くから見つめていたルハンが

今目の前にいる・・・


倉庫にいた音楽教師がミンソクに声をかけてきた

ルハンが自分を見つめているのに気づいて

慌てて教師の方に顔を向けて返事をした


「自分が寒がりだから・・・取りに来ました」

ルハンはまだ自分の事を見つめている

恥ずかしさを隠しながらミンソクは笑顔で

「灯油ください」と言うと


ルハンは、ハッとした様子で

慌てて1-Aのポリタンクを渡してくれた


「重たいから・・・気をつけて」


「大丈夫~」


その言葉に添えられた笑顔が眩しくて

ミンソクは赤くなった顔を見られないように

ポリタンクを持って教室に走って行った



「委員長~給油ありがとう」

特進クラスで自分の事しか考えないクラスメートの多い中

黙ってクラスの雑用をするミンソクは周囲に好感を持たれている


「補講の席取りしておいてやるよ・・いつもの席でいい?」

ストーブに給油をし終わるとミンソクは笑顔で答える


「ありがとう・・いつもの一番前に荷物おいといて・・タンク返却してくる」


タンクを返却に行くとルハンの姿はなかった

少しがっかりしたような、ほっとしたような変な気分になった

音楽教師にお礼を言って廊下の手洗い場で手を洗う

すると校庭でボールを運んでいるルハンの姿が見えた


あのルハンを目の前で見た・・・綺麗な顔をしてたな・・・


やり取りを思い出すと自然と口元がゆるんでくる


「あ・・・補講始まっちゃう・・・」

補講が行われる特別教室に、

教師に怒られない程度の小走りで向かう


ミンソクは幸せな気分に包まれたまま

補講の授業を受けた



それからルハンと接点のないままの日々が過ぎていく


ある時いつものようにサッカー部の練習を眺めていると

ルハンが自分を見ている事に気がついた

ルハンは視線が合うと慌てて目をそらす・・・

そんな事が数回あったあと


ひょんなことからルハンに声をかけられて

一緒にフットサルをすることになった


「勝ち負けとか関係なく

サッカー好きな奴だけが集まってるから・・・」


そんな誘い文句にも魅かれたけれど

あのルハンと一緒にプレーが出来るのかと思うと

嬉しくて仕方ない

ミンソクは時間をやりくりして約束の公園にやってきた



久々にボールを蹴る感触がたまらなかった

ルハンと同じチームだったことも嬉しかったが

初めて一緒にプレーしたにも関わらず

ミンソクはルハンの動きを予測できて

最高のパスを出すことができた

自分でも無意識だったのに

ルハンの要望にこたえることが出来て最高に嬉しかった


この1回だけで十分満足だったのに

フットサルチームのメンバーはミンソクを仲間にしてくれ

その後の人生でもずっと付き合いは続いて行く


ルハンのおかげで

勉強だけだった高校生活が楽しくなった

そして「俺たち親友だろう」というフレーズと共に

ルハンのミンソクへのスキンシップが激しくなってくる


「親友」というものを今まで持ったこともなかったミンソクは

そのスキンシップは親友として普通なのか

判断することが出来ず


あの綺麗な顔で嬉しそうに「俺たち親友だろう」と言われれば

常に抱きつかれているような状態や

頬や額へのキス

首元に顔を埋められる、腕を組んだり手をつないだり・・・

諸々の事が「親友」の証なのか疑問に思いながらも

ミンソク自身がそうされることが嬉しくて

そのまま激しいスキンシップを受け続けていた



大学生になると違う大学に進学したために

高校時代のようにべったりとはいかなかった


ルハンはサッカー部に入部していたし

ミンソクは司法試験に向けて

ロースクールに入るための勉強をしていたため

フットサル仲間と会うのよりは少し多く会っている程度だった


「ルハンに彼女できたんだってさ~」

ベッキョンだったかレイだったかに言われて

ミンソクは凄くショックを受けたのを覚えている


その後もルハンは手当たり次第にいろんな女の子に手をつけて

でも何故かいつも振られるという状況を繰り返していた


その噂を聞いてミンソクは何とも言えない気持ちになった


ふられたという噂を聞く度に

「親友」として慰めるための飲み会を開いた

ルハンのミンソクを見つめる瞳に

辛そうな表情が加わったのはこの頃からだった


そしてとうとうミンソクにも彼女ができた

頭の良い笑顔のさわやかな年上の女性だった

女性と付き合うのが初めてのミンソクは

彼女に言われるままの付き合いだった

一緒にいて苦痛じゃないから付き合っているようなもので

男友達といた方が楽しいと感じていて

何か違う・・・と思いながら流されていた


でも長続きはせずに結局別れてしまった

理由ははっきりしている

彼女からの誘いに断り切れず

ベットインしたときに出来なかったからだった


男として欠陥があるんだろうか・・・


ミンソクはそれ以来女性と付きあうことが怖くなっていた



続く
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Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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