喫茶 うたかた 番外編 ルハンside 前編

[喫茶 うたかた] 番外編 ルハンside 前編



気がついた時には俺は死んでいた

一瞬何が起きたのか理解できず脳内パニックを起こしかけたが

俺の体にしがみついて泣き叫んでいるしうちゃんを見て

自分が病院のベットに寝かされているんだと気づく

ベットの天井辺りからその様子を見ていたんだ




俺はたしか・・・結婚指輪を取りに行って・・・

その帰りに赤信号を突っ込んできた車にはねられた

その事が原因で死んだのか?



死んだ・・・なんで俺が死ななきゃいけないんだ?

これから愛するしうちゃんをたくさん幸せにしなくちゃいけないのに

なんでだ?


おーまいがっ!!!!!!!!!!かみさまー!!!!!


俺は悔しくて涙が出たけど

しうちゃんの悲観する姿を見て悲しみよりも怒りが沸いてきた

しうちゃんを抱きしめようとしても

その体は俺の手からすり抜ける・・・

キスをしようとしても実体を持たない俺の体はすり抜けるだけ


健気にも泣きくれながらも俺の葬儀の支度をするしうちゃん

俺は成す術もなく、しうちゃんの周囲をうろうろするだけだった

そんなことをしている間に俺の葬儀が始まった


お互いの両親に結婚を認めてもらっていたから

喪主はしうちゃんがやってくれて

俺たちの友人たちが集まってくれていた

自分の葬式を見るなんて・・・何とも言えない・・・

ぼんやりと棺桶の上に座っていたら

レイと目が合った

レイが信じられないという顔をして

数回瞬きをすると俺から目をそらした


これって絶対に俺が見えてる・・・

あいつとは幼馴染だけど、

ガキの頃よく妖精とか小人とかと話してたっけ

あの頃は嘘だろうって思っていたけど・・・

俺の姿が見えるなら本当だったんだな

レイを捕まえて確認しようと思ったらバタバタして

気づいたらいなくなってた・・・あいつ絶対に逃げたぞ


毎日俺の事を想って泣いているしうちゃんの横にいるのに

慰める事もできずにただ時間だけが過ぎていく


四十九日を過ぎたらあの世からの使者とかいう奴がきた

俺はあの世に行くのを拒否した


だってしうちゃんの事を1人にしていけないし

俺の事忘れて新しい人生を歩んでくれ・・

なんて俺・・・人間が出来てないし・・・

もし新しい恋人でも出来たなんて・・・

考えただけでも気が狂いそうになる・・・それだけは絶対に阻止だ


俺が、愛する人を残して死んだことへの不平不満をまくしたてると

使者の奴はあの世に逃げ帰っていった・・・

いいんだ俺は悪霊にでもなんでもなって

この世に留まってやる!!!!!!


しうちゃんは健気だった

俺たち2人で開店させたcaféを守って

1人で毎日頑張っている


俺は耐えきれずに

しうちゃんの背中に抱きついたり

唇にキスをしてみたり・・・もちろんすり抜けてしまうけど

そんな事を毎日繰り返していたら

本能が感じてくれたのか

しうちゃんは無意識に俺がそうした時には

小さくほほ笑んでくれるようになった


でもこのままこんな関係じゃ埒が明かない

悶々と日々を過ごしていたら・・・

突然・・・しうちゃんが自殺を図った


その日はしうちゃんの誕生日

1年前のその日は2人にとって最高に幸せな日だった

俺がサプライズでしうちゃんに結婚の申し込みをした日

俺たちは一生幸せに暮らしていけると希望に満ちていた・・・


その幸せにあふれていたアルバムを見ながらしうちゃんは涙を流してた

そして・・・

「俺もう疲れちゃった・・・ルハニの所に行ってもいい?

ルハニ・・・愛している・・」


そう言って手首を切った

俺はしうちゃんの手首から血が流れ出ているのを見てるしかなく

どんどん顔色の悪くなるしうちゃんを目の前にして

何もすることができなくて呆然としていた



このままじゃしうちゃんが死んじゃう・・・


俺の姿が見えるレイの事を思い出して

「レイ!!!!!助けてくれ~!!!!」と叫んでいた


気づくと俺はレイの目の前に立っていた


びっくりした顔のレイに縋りつくように助けを請うた

「しうちゃんが・・・手首切った・・・出血が多くて

早く助けて!!!!死んじゃう!!!!!こんな死に方はダメなんだよ~!!!!」


レイは俺の声も聞こえたようで、

救急車を要請しながらしうちゃんの部屋に駆けつけてくれた


救急搬送されて手首の処置もしてもらい

薬で眠っているしうちゃんの横で俺とレイは話をしていた


「シウミンが死んだらルハンの元に行けるんでしょ?

なんであんなに泣き叫んでいたの? 助かったのは良かったけど・・」


「確かにそう思うかもしれない・・でも自殺はダメなんだ

自殺は自分を殺すから・・・殺人になって・・・

あっちの世界で犯罪者扱いになるんだよ・・事故で死んだ俺とは

いる場所が違ってしまって・・・2度と会えなくなるんだ」


涙でぐちゃぐちゃになった俺の顔をじっと見て

レイは小さくため息をついた


「もう・・・仕方ないね・・・僕ふたりの通訳してあげるよ」


目が覚めたしうちゃんに

レイは俺の事を包み隠さず話してくれた

しうちゃんは泣きながら


「ずっと側にいてくれたんだね・・・ルハン・・ごめん・・

俺・・鈍感だから・・お前の気配感じられなくて・・・」

そう言って手を顔の前にあげた


俺はその手を掴んで・・もちろんすり抜けてしまったけど

包み込むようにして一緒に泣いた

しうちゃんの目が大きく見開いたと思ったら


「もしかして・・今・・ルハン俺の手を握ってる?」


「シウミン・・・分かるの?」


「なんか・・ここだけ暖かいの・・ルハンの愛が感じられる」


「もう死のうと考えちゃだめだよ・・ルハンはずっとシウミンの側にいるよ」


レイの言葉にしうちゃんは小さく頷いて優しくほほ笑んだ


しうちゃんが入院している間

病院の近くの公園に散歩に行ってみた・・・

これからどうしたらいいか・・・座り込んで考えを纏めようとしていたんだ


そしたら・・このくそ寒い中

ランニング姿でトレーニングしている男性を見かけた

こいつ・・何をやってんだ・・って見てたら


ばっちり目が合った


え? こいつもレイと同じで俺が見えるの?


男性は良く見ると凄くハンサムで体型もがっしりしている

筋肉質の体はムキムキと言うよりも細マッチョ系だ


そしてその男性は俺の顔を見るとニッコリとほほ笑んだ
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こんばんは(*´∀`*)

やっぱり
るぅがシウちゃんを助けてくれたんですね(*´-`)

レイレイは
初め凄く戸惑ったんでしょうね 笑
でも
優しいレイレイのお陰で二人はまた繋がったんですね(o>ω<o)

新メンバー細マッチョは誰でしょうか?

更新楽しみに待ってます<(_ _*)>

Re: こんばんは(*´∀`*)

> aさんへ

いつもコメントありがとうございます
楽しみに読ませて頂いてます

レイさんは妖精さんとお話しできるので
幽霊になったルハンを助けてもらいました

ルハンのアドバイザー出現ですが
メンバーではありません
今までの話でもちょこっと出てた人です

中国でのルハンのアドバイザー的な役割を
勝手に作り上げてしまいました・・・

いやぁ・・・ハンチョル好きなもので時々ぶち込んですみません
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宗文san

Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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