ドーム 5

[ドーム] 5


~漢江のほとりの公園~


カイはテミンと漢江の畔で待ち合わせていた


お互いに仕事が忙しすぎて

2人っきりで会うのは本当に久々だった

今年は秋が遅いようでこの時期まだ残暑が残っている

かなりの遅い時間

公園は真っ暗だが吹き抜ける風が気持ちよい


ベンチに腰を下ろして

2人でビールを飲みながらお互いの近況をぼそぼそと報告し合う

しばらくすると

会話が途切れ2人は黙ってビールの缶を傾けていた


「あのさ・・・」

カイが言いにくそうにテミンに声をかけた


ん?

テミンがカイの方を向いてニカっと笑った


「お前・・日本のコンサートの事で

俺からアドバイスでも貰いたいのか?」

図星を刺されてカイは苦笑いをした


「テミナ・・相変わらずお前って勘がいいな・・悔しいくらい」

「その言葉そっくり返すよ・・・

勘がいいのに知らないふりも上手だよね」

「それってお互いにな」

2人は顔を見合わせて苦笑する



「俺たちは小さい会場から始まって

日本であちこちライブして

知名度を広げて行ってファンを獲得して

ご褒美として東京ドームだった・・・・

お前らとは全然違う」


言葉を切ってテミンはカイを見つめる

カイは黙ったままテミンを見つめて続きを促す


「日本デビューもしてないグループのドーム公演

お前らのプレッシャーは半端ないよな・・・

でもお前らなら出来る・・・俺はそう思うよ」


「・・・・・」


「東方神起の後継者扱い・・・

羨ましいとも思うけど大変だよな・・・いろいろ」


「テミナ・・・」


「これだけは教えてやる・・・・

あのドームを埋め尽くす五万人以上が

全部自分達のファンで、

自分のパフォーマンスに集中していると思うと

言葉で表せない・・・すごい興奮だった」

テミンはカイの顔をみてニヤリと笑うと


「エクスタシー感じちゃったね~」と言い放った


「感動的な話なんだろうけど・・・お前が言うと下ネタになるな」

カイは苦笑するとテミンの頭をひとつ叩いた





EXOのメンバーそれぞれが

東京ドームという大きな会場にむけて準備をしている時に

ソウル初のドーム球場が完成することになり

そこでの「こけら落とし公演」が決まった

スカイドームでのコンサートは

日本でのドームコンサートの前哨戦として

いろんな演出が予定されていた



コンサートの日にちは10月10日・・・

1年前にルハンが離脱宣言した日に当たる・・・・


いろいろな事が起きるたびにメンバーはお互いを信頼し合って

ますます信頼を強く結びつきあっていく


スカイドームのコンサートが大盛況で終了した後

レイはまた単独仕事のために中国に行った


その後すぐにメンバーは

日本公演に向けての振付の変更を言い渡される

「なんで・・・レイ抜きのフォーメーションなんだ?」

みんな認めたくないけど嫌な予感がしてくる

そしてチェンがメンバーに

レイからあった電話の内容を伝える







「チェン? まだ起きてた? 僕だよ」

「レイヒョン・・・こんな時間にどうしたんですか?」

「あのね・・・僕・・・日本に行けないんだって・・・」

「え?」

「僕・・・日本のファンに嘘ついちゃった事になるね・・・」

「全部の公演にこれないんですか? 東京ドームも?」

「うん・・・ダメだって・・・別の仕事入ってるんだって・・」


嘘だろう・・・半年も前から東京ドームは決まってたのに・・・

チェンは言葉が上手く出てこない


「僕も東京ドームで単独コンしたかったなぁ~

日本でラーメン食べたかったな・・・・

それよりも嘘ついちゃって日本のファンに悪い事しちゃったなぁ」


チェンの沈黙に気づいてレイが明るい声で電話を続ける

「チェンチェン? 何考えてるの? 僕は事務所やめないよ~

たとえ仕事が別になっても・・・僕はEXOのレイだから」


レイのふんわりとした声で言われてチェンは鼻の奥がツンとしてきた


「はい・・・分かってます・・レイヒョン・・・

体調に気を付けて下さい

ヒョンのいない公演も僕たち頑張りますから・・・

終わったら褒めてくださいね」


チェンの言葉にレイは楽しそうに笑った


「僕もサッカーのワールドカップ予選が長沙であってさ

国歌斉唱するんだよ・・・家族が喜んでいるんだ」



チェンの脳裏にヒチョルの言葉が蘇ってきた

(レイが第二のキボムになりそうで・・・嫌な感じがする・・・)



主催者側の思惑で

レイの不参加はライブぎりぎりの日程で発表される


レイという仲間を1人欠いた状態で

EXOのメンバーは

日本デビューと

初めてのドームコンサートの成功を期待され

そのプレッシャーを跳ね除けようと必死にもがいていた・・・



続く



この話は妄想によるフィクションです
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

宗文san

Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR