居酒屋にて 「とある1日」の続き

[居酒屋にて]  プラネット番外編


居酒屋の『完全防音個室』に興味津津だったタオは

行ってみて普通の日本式居酒屋の個室と変らない事に少しがっかりした

何がどうなっているのかという自分なりの妄想はなかったのだが

いつも聞かないような響きのものだったので

想像を絶するものが用意されているのかと期待していたのだ


居酒屋「のぞみ」で合流したシウミン班とルーハン班は

日本風の畳部屋に上がりこんですっかりくつろいでいた


「好きなものなんでも頼め~」

シウミンがそう言ってテーブルの一角にドカッと座ると

素早くその隣をルーハンが陣取る

そのあまりにも自然な素早い反応に

周囲のだれもが一瞬息をのんだ


残りのメンバーがそれぞれ好き勝手にテーブルに着くと

店員が人数を確認して一人ひとりにおしぼりを配り

「当店のご利用は初めてでしょうか?」と笑顔で聞いてくる


「ああ大丈夫だよ。飲み放題食べ放題3時間コースで頼む」

シウミンの注文に店員が笑顔で答えるとメニューを置いて去って行った


「注文ってどうするの?」

タオが隣にすわったセフンに聞くと

その場に置いてあったカラオケ店で曲選択に使うような機械を指さして

「あれで注文するんだよ」と言われた


「日本風居酒屋だから、とりあえず中ジョッキと枝豆な・・」というシウミンの言葉に

「るぅも、中ジョッキと焼き鳥盛り合わせ・・塩でね」とルーハンも注文する

残りのメンバーもメニューを片手にあーだこーだと大騒ぎだ


注文してしばらくすると・・・・

チャリラリララ~♪

駅のホームで流れるような音楽が聞こえてきてタオは思わず周囲を見回した

「何? 今の何?」

「おお~注文品が到着したんだよ」セフンとチェンが部屋の隅にあった襖をあけると・・

座った胸の位置ぐらいの高さに線路が敷いてあって

注文をした品物が新幹線にひかれて運ばれてきている


「きゃあああああ♪♪♪何これ~すっごい~!!!!!」

初めて来店したタオは大騒ぎ、レイも黙ったまま不思議そうに線路の続く方に頭を向ける


「飲み物みんなに配って~」チェンが手早く飲み物を新幹線から取り出して空にすると

線路の上の部分のある赤いボタンを押した


「きゃふ~面白い~」


空になった新幹線は厨房へと戻っていく

「注文品は全部この電車でくるの?」

キラキラした瞳でタオがセフンに尋ねると

あまりの喜びようにセフンもニコニコといろいろ答えてくれた


「レイさん・・・頭突っ込んだら危ないですよ」

構造に興味をしめしたレイが線路の先の方を覗き込んでいたので

チェンが笑いながらレイの腕を引っ張った


「ここの個室は完全防音になってるから、どんなに騒いでも大丈夫

注文はあの機械に打ち込んで、品物はこの電車が運んでくるから

店員は最初の人数確認だけに来てもう来ないよ・・・・」とセフンの説明に

「あの監視カメラもこの線路部分ぐらいしか撮れてないから

少佐が座っているあのあたりは完全に死角になってんだよね~」とチェンが補足する


「いつもここ使って何してるの?」レイが不思議そうに尋ねると

「少佐のストレスがたまると・・ここでカラオケ大会したり、ダンス大会してる」

ベッキョンがメニューをのぞきながら答えると

「シウミン少佐ってダンス切れっきれなんだよ~驚くから」

チャニョルもメニューを覗き込んで次の注文に余念がない


「はあ?」


情報部のみんながダンス大会したりカラオケ大会したり・・・なんか想像できない・・

タオは頭を数回振って妄想するのをやめた

そうだ・・今日は飲み会で楽しまないと・・・


乾杯をしてからもう無礼講状態で

情報部のメンバーは好きなものを好きなだけ注文して盛り上がっていた


「ルーハン・・・あれじゃ誰も近づけないね・・」

レイがそっとタオに耳打ちするとタオがルーハンを見てため息をついた

「あそこだけ別時空だよ・・・るぅちゃんの視界に他の人が入り込んだら

その視線で殺されかねないぐらい凄いオーラだしてる・・・」


壁側に座ったシウミンの横にぴったりと体を摺り寄せて座るルーハン

一応前のテーブルには酒類とつまみ類はたくさん置かれているが

誰もその近くまで行こうとはしない

たとえ酔っぱらったにしても、ルーハンの体から発する殺気を感じて

酔いも一瞬でさめるだろう・・・


シウミンはそんな事お構いなしで楽しそうにお酒を飲んでいる

シウミンの前では可愛いルーハンを保ちながらも

誰も近づくなオーラを背中から出しまくっているルーハンに

もはや拍手を送りたいぐらいだとレイは小さく笑った


「おせふん~タオ酔ってしまいました~」


「ニョル~ダンスバトル今から始めるぞ~」


「僕はダンスよりも歌いたい~!!!!!!」


酔っぱらった部下達の楽しそうな様子を見ながらシウミンが笑っている

その白い肌がほんのりとピンク色になっていて

彼も少し酔っているんだとルーハンはシウミンを見つめて思った

その後の展開を楽しむためにお酒を控えないとダメ・・・と

ルーハンはアルコールには酔ってなかったけど

隣にいて見つめているだけでシウミンに酔っていた


「しうちゃん・・・」思いっきり甘えた声でシウミンに耳打ちをする

ん?

シウミンが隣のルーハンの方に顔を向けた

ものすごく優しい笑顔・・・ルーハンの胸がキュンキュンし始める

ルーハンのシウミンを見つめる瞳の中にハートが飛び散っている

くすっ

シウミンはそのハートを確認するように

お互いのおでこをくっつけてルーハンの瞳を覗き込む

そして小さく笑いながらルーハンに優しく口づけをした

(ああ・・・しうちゃんダメだよ・・もう我慢できないよ・・)




ダンスをしたりカラオケしたりゲームをしたり

同年代の男の子が何人も集まればバカ騒ぎとなる

タオもすっかり情報部のメンバーとともに盛り上がって楽しんでいた


「あれ? 少佐がいない・・・ルーハンもいない」

レイがぼんやりと周囲を見回していると

「たぶん先に帰ったんでしょうね・・・」とチェンが苦笑している

レイは他のメンバーみたいにどんちゃん騒ぎはせず

チェンを相手にメニューにあった日本酒を片っ端から注文して

2人で利き酒遊びをしていたのだった

なので今かなり酔いが回っている


チェンはレイの様子を気遣って自分は飲むのを抑えながら

一緒になって利き酒をしていたのだった


「あールーハンの奴・・少佐をお持ち帰りしたんだね~

あいつ最初からヤる気満々で来たからねぇ~飲み会なのに」と言って

レイはへらへらと笑いだした


「レイさんって・・・笑い上戸なんだ・・」

チェンは周囲を見回すと時計を確認して頷く

「あと30分で解散!!!!!!支払いは少佐が済ませてるから・・・

みんな忘れ物ないように・・・僕はこの人送っていくから」と言い

レイに上着をきせて抱えるように先に出て行った



「ニョル~まだ騒ぎ足んね~なぁ」ベッキョンがそう言うと

「2次会はいつものカラオケに行きましょう~今予約するね~」とチャニョル

「おせふん~タオは酔っぱらってしまいました~」

今日このセリフは何回聞かされたんだろう・・・

セフンは小さくほほ笑むと

見た目と中身の全く違うタオのギャップにすっかりヤられてしまった自分に気づく


酔っぱらってふにゃふにゃになったタオを抱えながら

セフンはチャニョルとベッキョンの後に続いて

夜の繁華街へと消えていったのだった








おしまい
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こんばんは(*´∀`*)

更新ありがとうございます<(_ _*)>
わぁ!楽しそうですね(@゜▽゜@)
ルーミンは何処に消えたんだぁ(//∀//)

更新楽しみに待ってます(●´∀`●)/

Re: こんばんは(*´∀`*)

> aさんへ

コメントありがとうございます
収集のつかないパラレルですが
お笑い要素中心で頑張ります

もう一つの方は悲しい話になるので
こっちを書いて精神的に平衡を保っていく予定です
プロフィール

宗文san

Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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