初デート 中編

[初デート] 中編 ~偶然による必然的な出会い 番外編~


「ルハン・・・どうした? もしかして怖いの?」

「・・・・しうちゃんの・・・意地悪・・・」


水族館の入り口入ってすぐの所に

タッチプールと称される浅瀬をイメージした箇所があった

そこでは浅瀬に生きている生物を巧妙に再現している

もちろんこの水族館の「生き物」はすべてロボットだ

絶滅してしまった生物を巧妙に再現した事で

太古の海・・・太古の地球を感じられるのがここのウリでもある


そしてその浅瀬の生き物を触れるスペースを前にして

ルハンがさっきから固まったままなのだ

シウミンはその理由に感づいてはいたが

わざと気づかないふりをして「怖いの?」と聞いてみる


ルハンはあれだけの戦闘能力を持ち優秀な戦士のくせに

虫が嫌いでゲテモノが嫌い宇宙船は大丈夫だが

絶叫マシーンが大の苦手なのである

今シウミンが触っている真っ黒い変な生き物を目にして

引きつった顔をして近づこうとしてこない・・・

シウミンの「怖いの?」と言う言葉に

「こ・・怖くないもん」と力なく言い返すけど顔色が良くない


くすっ・・・

「ルハン・・・おいで」

シウミンの優しい声にルハンは恐る恐る近づく




「あ・・・柔らかい・・・」

「こっちのヒトデも面白いよ・・ほら手を乗せてごらん」

シウミンがルハンの手をとってヒトデの上に乗せる

「石みたいに固い・・・ええええ?何?」

ルハンの手の上にシウミンが手を乗せてぐっと押す

ヒトデにルハンの手の後が付いた・・・と思ったら

ぐぐぐぐぐと元の形に戻ってくる

「えええええ?」

ナマコであんなにビビっていたのに

今では楽しそうにヒトデで遊んでいる

そんな様子をシウミンは隣で楽しそうに見つめていた



サンゴ礁の海を再現したブースや

深海世界を再現したブースをいろいろ見てまわり

ルハンは水族館がすっかり気に入った


「この水族館の一番のおすすめの水槽は

この先にあるみたいだね~」

パンフレットを見ながらシウミンがルハンに言う

「ねぇ~あれって何?」

周囲をキョトキョトと見回していたルハンが突然叫んだ

『恋人たちのプロムナード』という看板を指している


「大水槽に行くのにカップル用の通路なのかな?」

シウミンが不思議そうに呟くと


「俺としうちゃんも恋人同士だよね!!!!あそこに行こう」

『恋人たちのプロムナード』という響きが気に入ったルハンが

上機嫌でシウミンの腕を引いていく


「うわっ・・・真っ暗だ・・・何も見えない」

足元に小さな灯りが付いていて進行方向が分かるくらいで

後は真っ暗な通路だった

深海の本当に暗い世界を表している・・・シウミンはそう感じた


「しうちゃん・・・俺に付いてきてね」

暗闇でも目が効くルハンは

シウミンの腕をとって通路をずんずん進んでいった


暗闇は嫌いなルハンでも

この通路の真の意味が分かってニヤ下がる


あちこちでカップルが

周囲が見えないのをいいことにいちゃついてるのだ


「うわっ・・ルハン・・・な・・」

通路の途中でルハンは足を止めると

シウミンを力強く抱きしめる

「しうちゃん・・・黙って・・」

「・・・・・」

これほどの暗闇だからシウミンには周囲は見えてない

でも闇夜に目が効くルハンには

シウミンの不安そうな可愛い顔が良く見えた

自分しか知らないそんな保護欲をかき立てるような

すごく可愛い顔を見たらもう我慢が出来なくなって

その可愛いくちびるに濃厚なキスをしてしまった

「る・・・・・は・・・っ・・ばか・・こんな・・」

シウミンの小さな抵抗も抑え込んで

しばらく2人は濃厚な口づけを繰り返す




バシッ

「しうちゃん・・なんで・・・」

「バカっ!!!!いつまでいるんだよ・・次の水槽に行くぞ」

堪能しすぎたみたいでシウミンに怒られたルハンは

ぶつぶつと文句をいいながら出口にむかってシウミンの手を引いていく




「うわっ!!!!!すごい!!!!!」

「しうちゃん!!!!!なんだこれ????」


プロムナードを抜けると薄暗い中に大きな水槽が目に飛び込んできた

想定外のスケールに2人はしばらくの間

口を開けたまま佇んでいた




続く



モデルになった水族館には
「恋人たちのプロムナード」という通路はありません・・・
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Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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