Android's Tear 2

[目覚め]   0001side



気が付いたら

どこかの家のリビングにいた

ワタシは・・・博物館で永遠の眠りについたはずだったのに・・

なんでここにいるんだろう・・・



「あっ!!!!目が覚めたみたいだ・・壊れてないかな?」


人間の声がする・・・

ワタシは状況が把握できなくて

ぼんやりとしたまま声の方をむいた



「目があいた顔・・・そっくりだ・・なんか生き返ったみたい」


目の前にいるのは男

年齢からいうと・・・30前くらいか・・

見た目はもっと若いけど肌の状態から20代後半だと推測する



その男はワタシの顔をさっきから見つめて

「そっくりだ」と呟いていた



「なまえ・・なんですか?」

相手はワタシが名前を問うたので

ビックリして飛び上がりそうになっている



ワタシは愛玩用に開発された・・・

人間に尽くすためにプログラムは組まれている

そんなに驚くことないだろう・・・変な人間だ・・



ワタシはもう一度笑顔を添えて聞く


「あなた・・・お名前はなんですか?」

「顔・・・そっくりだと思ったら・・声まで似てるんだ・・」



男は涙で溢れそうな顔をくしゃとゆがめて笑顔をつくる

人間って時々分からない表情をする・・・

そういう時って心の中を読み取るのが難しい

泣いているのか笑っているのか・・

どちらでもなくどちらでもある


「俺・・・シウミン・・・しうちゃんって呼んでみて」

「しうちゃん?」


ワタシの一言で目の前の男・・シウミンは泣きだした


こういう場合はどう対処するんだっけ・・・

錆ついたと思われる組み込まれたプログラムから

こういう時の対処の仕方を引っ張り出して来た



ワタシは泣き崩れるシウミンの横に移動して

黙って頭をやさしく撫でた・・・



「ルハニ・・・会いたかったよ・・・」


『しうちゃん』はワタシに抱きつくと

しばらく大きな声を出して泣き続けていた








[過去 ]  シウミンside






俺の大事な恋人のルハンが逝ってしまって1年が過ぎた


逝ってしまった後

しばらくは

2人で行った旅行のホログラムを見たり

写真を見たり・・・

いろいろと気を紛らわせようと努力をした


ルハンが逝く時に自殺はしないと約束した

ルハンは病気で死ぬ・・・

俺が自殺をすると

あの世では、いる場所が違ってしまって

会えなくなると言われたからだ


不治の病に侵されたルハンにも

思うところがあったのだろう

でも1人はあまりにも寂しすぎて

猫でも飼おうかと思った時

ルハンの言っていた一言を思い出した










「俺さ・・・昔に流行った人型ロボットにそっくりなんだって」


「お前みたいな美形なロボットなんて・・・何に使うんだよ」



「ペットみたいな? 愛玩用だったらしい・・・

大学の時に教授に言われた」



その話をしてからしばらくして

ロボット博物館に展示してあると聞いて2人で見に行った




博物館自体はすでに閉鎖されていたが

まだ廃屋になる前で

大学教授からの紹介状を持っていけば

中に入る事ができたのだ



そして自分に似ているとされるロボットと対面したルハンは

ものすごく不思議そうな顔をして見つめていた


「目があいてないから・・どの位似ているか分からないけど

そっくり・・と言うよりは兄弟ぐらいかな?」


俺の言葉にルハンは小さく頷いた



「しうちゃん・・・こいつが俺そっくりでも見分けつく?」


ルハンが悪戯っ子のようにニヤリと笑いながら聞いてきた



「ああ・・・見分け位簡単につくさ」

俺は自信満々に答える



「なんで? そんなに自信満々なんだよ」

不服そうな顔をしてルハンは可愛く唇を尖らせた




「目を見れば違いが分かるさ」


「目?」


「お前が俺を見つめる目にはハートが浮かんでいる」


「あ・・・」

ルハンが恥ずかしそうに笑い


「じゃあ後ろ姿だったら見分け付かないだろう?」


「分かるよ」


「どうして?」


「俺のルハンを求める『本能』で嗅ぎ分けられるからさ」


「何言ってんだよ・・・バカ・・・」


ルハンはそう言うと俺を優しく抱きしめる



お互いにバカバカと言いあいながら唇を重ねあって

お互いの気持ちを確認し合う・・・・・










俺の大事な人・・・

ルハンさえ側にいてくれれば他に何もいらない

そんな幸せで満ち溢れていた日々はもう戻らない・・・






続く
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宗文san

Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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