Android’s Tear 5

[旅]   0001side



「しうちゃーん!!!!!魚がいるよ~」


ワタシは映像に残されていたルハンを事細かく分析し

彼だったらどのような行動や表情をするのかを実践している

『しうちゃん』はワタシに最高の笑顔を向けてくれる

そしてワタシはその笑顔に満足しこころが満たされてる

ワタシに『こころ』というものが存在すればの話だが・・・



『しうちゃん』はワタシに

もうすぐ人類は滅亡すると伝えた


「滅亡?」

「ああ・・・俺たち以外に人間を見てないだろう?」



たしかに旅を始めてから他の人間を見ていない

人間が生活していただろう建物を宿代わりにして

2人で車を動かして移動しているが

ガソリンスタンドにはガソリンが残っているのに

それを使う人間がいないのだ



まだ都市部に行けばチラホラと姿は見るが・・・・



ワタシと『しうちゃん』は自然をいっぱいに感じて

毎日笑って楽しい時間を過ごしていた



旅を始めてから少し経つと『しうちゃん』の体調に変化が起きてきた


「ルハン・・・もう旅も終わりだ・・俺・・歩けなくなってきた」



どうしても行きたい場所がある・・・そう言って『しうちゃん』は

車椅子に乗ったままワタシをその場所に連れて行った




色々な花が咲き乱れている丘にある大きな木の根元

そこに小さな石碑があった



ワタシはそこが『しうちゃん』の大事な人の墓だと気が付く


そう


ワタシにそっくりな『ルハン』が眠る場所



『しうちゃん』はワタシに

自分が死んだらその場所に埋めてほしい・・・・そう頼んだ


体のところどころに現れたきた湿疹を見せて



「俺・・・発病したんだ・・・この病気は治らない

後はただ衰弱して死んでいくだけなんだ・・・」

ワタシは衝撃で言葉が出ない


黙ったままのワタシを見て

『しうちゃん』は申し訳なさそうに呟いた



「ここには俺の愛する人が眠っている・・・だから

俺が死んだらここに埋葬してほしい・・・・

その為に君を博物館から連れてきた・・・ごめん」



ご主人さまの命令がワタシの中にインプットされる

ワタシは微笑みながら頷く


「大丈夫だよ・・しうちゃん安心して・・・・

必ず望みは叶えてあげるからね」




ワタシと『しうちゃん』の楽しい日々も終りが近づいている

その事を考えるとなぜか胸が痛くなってくる



ワタシには心臓というものはないはずなのに・・・なぜだろう・・


ワタシのご主人さま『しうちゃん』は

それからすぐに寝たきりになり

ワタシに「ありがとう」と言う言葉だけを残して

逝ってしまった・・・・・・・・






続く
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Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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