運命 9

[運命] 9



ガリガリガリ・・・

ちくしょう・・・もうすぐだ・・・
もうすぐ穴が開く・・・
俺の数年間の想いが・・・もうすぐ・・・

「俺・・・もう来れないかもしれない・・・」

え? いやだ・・

「軍事訓練に行かされるんだ」

いやだ・・・離れたくない・・会いたい
俺たちまだ顔を合わせた事がないじゃんか・・・

あとちょっと・・あとちょっと・・穴が開くんだ・・・

だから・・・待って・・・行かないで・・・いやだ・・・

俺は・・〇〇に・・・会いたい・・どこかに行かないで・・



「いやだ~!!!!!!」

テヨンの大声でセフンは驚いて目を覚ました

「どうした?」

テヨンのベットに駆けつけるとテヨンは泣きながら叫んでいる

「行かないで・・・もうすぐ・・会いに行くから・・・」

セフンはまだ夢の中のテヨンを
優しく抱きしめると
耳元で「大丈夫だよ」と言い続ける

テヨンは安心したかのように又夢の中に戻って行った


セフンは壁の取り壊しが今日だと思い出すと
自分が「テヨン」と名付けた青年の
記憶がよみがえるのも近いのではないか・・
そう思えて小さくため息をついた






「タオ・・お前本当にルハンに似た人見たんだな?」

「うん・・背の高い綺麗なお兄さんと一緒にいたよ!!!
るうちゃんって声かけたけど・・・タオの事見なかった」

「女性って言ってたけど・・ルハンの姉妹とか?」

レイがお茶をいれながらクリスに言う

「うーん・・俺たち自身・・親兄弟の事知らないからな・・
なんとも言えないけど・・・」

「塀の側にいたなら、今日の取り壊しの様子も見に来るんじゃない?
タオ・・・見かけたら僕たちに教えてね」

軽く朝食を終えると
クリスとレイとタオの3人は
シウミンのcaféに顔を出してから
塀の取り壊しを見守るために出かけて行った


シウミンも複雑な心境を胸の奥に抱えながら
ディオに店を頼んでチェンとスホと塀に向かった






「テヨン・・大丈夫か? 顔色悪いぞ・・ホテルに戻ろう?」

「いや・・・大丈夫だ・・ここに居る
どうしても見たいんだ・・・・」

セフンはテヨンをしっかりと支え
少し離れたところで取り壊しを見守る事にした


2人の立っていた場所に椎木が立っていて
クリス達の死角となっていた


村人などの見物人が多数集まった中
大きな機材が塀を壊し始める


バリバリバリ・・・・


「あっ・・・タオ達のおうちだ」
「クリス・・」
「焼け残ってたんだな・・・」


塀の向こう側には
かつてクリス達が暮らしていた孤児院の建物が
崩れかけそうになりながらも存在していた




「あれって・・・ルハンが住んでいた家?」
チェンが黙ったままのシウミンに話しかける

ルハン・・・・

シウミンは黙ったまま壊されていく塀を見つめていた





続く
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るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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