運命 13

[運命]13



ルハンの瞳って夜空に輝く満天の星のようだ・・・

初めて見た時のシウミンの感想

それ以来夜空の星を見上げては
キラキラしていたルハンの瞳を思い出していた

満月でいくら月明りがあったとしても
小さな穴から見たルハンの顔なんて正直覚えていない
(ルハンは懐中電灯を持ってなかったから薄暗かったのだ)

でもあのキラキラした瞳は忘れない・・・
見分けられる自信もあった


テヨンが瞳をひらいた

それを塀の穴越しと同じくらい近くで見たシウミンは
テヨンと呼ばれていた女性の姿をした人物が
自分の知っているルハンと同じだと本能的に感じた

「ルハン・・・ルハンなんだろう?」

シウミンの問いかけに目の前の人物は数回瞬きを繰り返す

「るうちゃん~!!!!るうちゃん~!!!!タオだよぉ~」

タオがシウミンの後ろから大きな声で叫び
抱きつきに行こうとしたのをレイが体で止めた


ぼんやりとした瞳でシウミンを見つめている人物は
掠れた声で小さく呟いた
あまりにも小さな声だったけどシウミンの耳にはしっかり届いた

「しうちゃん・・・?」

シウミンはルハンの反応にニッコリとほほ笑んだ

「そうだよ・・・俺がシウミンだよ・・・ルハンなんだろう?」

「ルハン? 俺のなまえ・・・ルハン・・・」
何度か呟いた後に目の前のシウミンの顔をまじまじと眺める

「知ってる・・・この顔・・・俺・・・ずっと・・会いたかった」


ルハンの瞳から涙が一滴流れ落ちる


シウミンは包み込むようにルハンの事を抱きしめ
幼い子をあやすかのように背中をポンポンと優しく叩いた

「るうちゃん・・・記憶無くしてたんだね・・テヨンとか呼ばれてたし」

タオの言葉にレイは黙ってうなずいた

「ルハン・・・僕たちの事も思い出した?」

レイの言葉にルハンは視線を上に向けて2人をみつめた

「レイ・・・タオ・・・クリスは? クリスがいない・・・」




「わああああん!!!!るうちゃん!!!!今呼んでくるから待ってて~」

タオが泣きながら外に飛び出して行った






セフンはさっきから
自分と話をしている人物の話術に乗せられ
テヨンの事をすっかり忘れていた

政治経済いろんな話を目の前の男性は振ってくる
セフンは心地よさを感じる位多弁になっていた

自分でも気づかないくらい
男性との会話に酔いしれていた


「クリス~クリス~!!!!!!」

タオが涙でぐちゃぐちゃになった顔のまま走ってくる

「クリス~!!!るうちゃんが気が付いた!!!!タオ達の事も分ってる」


え?


走りこんできたタオの話で
テヨンの意識が戻った事だとセフンは気づいた

でも・・・るうちゃん・・って誰の事だ?
そういえばこいつ塀の側で声をかけてきた奴だ・・
テヨンの知り合いか?

セフンは青ざめた顔のまま店に戻ろうとしてクリスに止められた


「あなたの連れの女性・・いや本当は女性ではない・・・・
彼は私たちの弟のルハンです・・・・
今までどんな経緯で一緒にいたか分かりませんが
どうやら彼の記憶が・・・ルハンだという記憶が戻ったようです」

「ルハン? あれは私の婚約者のテヨンだ・・いい加減な事言わないでくれ」

最後の足掻きのようにセフンはそう答えるのが精いっぱいだった









とっくん・・とっくん・・・


ああシウミンの心臓の音が聞こえる・・・
やっと会えた・・・俺の想い人・・・・



シウミンに優しく抱きしめられながら
ルハンは静かに涙を流していた


「ルハン・・・いろんな事があったんだろうね・・
俺もいろんな事があったよ・・・
でも約束どおりに会う事ができた・・・」

シウミンの優しさがルハンの体に染み渡る様に入っていく・・・


しうちゃん・・・・
俺・・・生きてて良かった・・・






続く
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Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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