運命 Last

[運命]Last


3年後

シウミンとルハンが再会してから3年の月日が流れた

村の生活は都会とは違い大きな刺激もなく
淡々と日々は過ぎていく

大した変化のない毎日が平凡に過ぎていく事
それが1番幸せな事なんだ・・・
シウミンはそう思えるようになった

自分も歳をとった・・・そういう事なんだろう


ルハンを闇市から拾って
世話をしてくれていたセフンは
ルハンの記憶が戻ってから
しばらくふさぎ込んでいたが
タオがセフンを気に入って
いつの間には仲良くなった2人で
都会に戻って行った

探していたルハンが見つかって安堵したクリスは
自分の可能性を求めて海外に飛び立っていった
(気配りの出来るスホを秘書代わりに連れて行った)

レイは自分で事業を立ち上げて
チェンにその手伝いをさせて毎日忙しそうにしている


都会に出て行ったチャニョルとベッキョンも
年に一度は村に戻ってきてシウミンのcaféに顔を出してくれる


シウミンのcaféが雑誌で取り上げられた事が切っ掛けで
ディオの幼馴染のカイが尋ねてきた
久々の再会に2人は涙で喜び合った
そして2人で小さなビストロを開店しようと準備に忙しくしている


たった3年・・・されど3年・・・

自分達を取り巻く人々がそれぞれの道に進んでいく


戦争が過去のものとなり人々の日常が戻ってきている


ルハンもすっかりcaféの仕事を覚え
ホールの仕事も笑顔でこなせるようになっている


休みの時は2人でサッカーの真似事をしたり
塀越しに約束した事をひとつずつ消化していっている

シウミンの足がサッカーに適さなくなってしまったけど
そんな事は2人には関係ない事だ


そして今日は2人が塀越しに交信した最後の日

あれから13年の年月が流れてしまったけど
シウミンはルハンが最後に自分宛に送った信号について
ずっと気にかけていた

当時モールス信号を良く理解してなかった自分は
「ありがとう」と言う意味だとずっと思っていた

ルハンと探している間に
たまたまディオとその話をした時に
その内容が違っていた事を指摘された

「ありがとう」ではなかった・・・・

ルハンが塀越しの自分に対する感情がそういうものなら
自分はどうだったのだろうか・・・

自分の顔を見たいと
ルハンは何年もかけて塀に穴をあける作業をしていた

ルハンと再会した時にシウミンは自分の気持ちが
ルハンが最後に送ってきた信号と同じだと確信した

2人で暮らしたこの3年間は
戦争で負った心の傷を癒すためのリハビリ期間で
2人の関係は好意を持った同居人・・・
そんな3年間だった
でも・・・
そろそろちゃんと気持ちを伝えなければ・・・
シウミンはそう思った


Caféの仕事を終えて店仕舞いしてから
シウミンはルハンを誘って
塀のあった場所までやってきた

奇しくも今日も満月が綺麗に見えている



「あのさ・・・ルハン・・・今日って
俺たちがここで交信した最後の日なんだよ・・覚えてる?」

ルハンの頬がぴくりと動いた

「うん・・・穴をあけた日だ・・・しうちゃんを初めて見た日」

「ルハンとの約束を守るために・・
俺はプライドも捨てて生き残る道を選んだ・・・・
捕虜生活で足を痛めてしまったけど・・・」

「うん・・・」

「ルハン・・・あの日・・・最後に信号を送ってくれただろう」

「・・・・・・」

「覚えている?」

「・・・・・」

黙ったままのルハンの手をとり

シウミンはその手のひらに信号を送る・・・・

とんとん・つー・とん・・・・

ルハンの瞳が涙であふれてきた



「ルハン・・・俺もルハンと同じ思いだったんだよ・・・」

「しうちゃん・・・」


「あ・い・し・て・い・る・ え・い・え・ん・に・・・・」


ルハンが送った信号は「愛している永遠に君だけを」
最後にどうしても自分の気持ちを伝えたかった
たとえシウミンが理解できなくてもいいと思っていた

でも・・・それは伝わっていた・・

今シウミンが同じ信号を自分の手のひらに伝えてくれている

「しうちゃん・・・」

シウミンが優しく抱きしめてくれた
ルハンは涙があふれて止まらない

「ルハン・・・好きだよ・・愛してる・・・」

シウミンの瞳からも涙があふれてきた

「しうちゃん・・・しうちゃん・・・ありがとう」


しばらく抱き合った2人は
どちらともなく唇を重ねあう

初めて出会ってから
長い年月をかけて
やっとお互いの唇の感触を感じられるまでになった

しばらくの間
2人はそのまま満月に照らされて
神様が作り上げた恋人たちのオブジェのように
動かないでいた

そしてその夜
2人はやっと恋人同士になる事ができ
お互いの肌の温もりを感じられる関係になれた





「神様って本当にいるんだな・・・」

愛し合ったけだるさが残る体のまま
シウミンの胸に顔をうずめてルハンがぽつりと呟いた

シウミンはルハンの髪を優しく撫でながら囁く

「俺たちはまだ人生の半分も生きてないんだ・・・
今まで生きてきた年数よりも
これから生きていく年数の方が長いんだ」

「うん・・・」

「これからずっと一緒だよ・・・ルハン・・・」

「うん・・・しうちゃん・・・俺離れないから・・
覚悟してね」


もう2人は離れる事はないだろう・・・

これが
不思議な出会いから
長い年月を経て結ばれた2人の
運命なのだから・・・・







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宗文san

Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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