クリスマスの訪問者  前編

[クリスマスの訪問者]  前編


もうすぐクリスマス・・・・
良い子にしていないとサンタさんが来ないよ・・・

この言葉はどこの家でも使われている

しかしここチャニョルの家では
この台詞に別の話が付いてくるのだ


良い子にしていないと
サンタさんがこないどころか
「サタンさん」なるものがやってきて
自分の大事なものをひとつ奪っていく・・・・

この話を聞いた時のチャニョルは恐怖のあまり
涙と鼻水があふれ出し、もちろん下も少しチビってしまった

サンタの服をきたサタンさん・・・・
子供心にすごく恐怖を感じていた・・・
しばらくトラウマになっていた程だ

クリスマス近くには善行をしまくって
なんとか「サタンさん」が来ないまま
無事に大人になる事ができたのだ

今はチャニョルも中学生でサンタなるものの正体も分り
あれだけビビりまくった幼少期を思い出しては苦笑する

今年はゲームソフトをそれなりにお願いしていて
どうせ親がこっそり買ってくるんだろうな・・・などと
イブの夜にぼんやりと考えていた



それよりもベッキョンと喧嘩してしまった事が
心にわだかまっている

終業式が終わって
ベッキョンと2人でカラオケに行く予定の所に
同じクラスの女子数人から
一緒にカラオケに行こうと誘われて
ベクも行くと思ってOKしたのに・・・・
怒ったベッキョンはそのまま帰ってしまった

それからメールも電話も出てくれない

「何で怒ったんだろう・・・」

怒って走り去った後ろ姿が脳裏によみがえる
もしかしたら泣いていたかもしれない・・・

盛大なため息をひとつ吐くと
チャニョルは掛布団を頭からかぶった


ギシ・・・

ガラッ・・・


へっ?

(今窓が開いた・・・・)


チャニョルの家は高層マンションの20階にある
なので外からは誰も入ってこれない・・・はずだ


ど・・・泥棒?

寝たふりを続けて
チャニョルは神経をすべて窓に向けていた


「ちっ・・・めんどくせぇなぁ・・・」

男性の声がする・・・
どうやら窓を開けて中に入ってきたようだ


シルエットで見ると
大きな袋を背中に背負っていた


「おいっ!!!!そこのガキ!!!起きてんだろう?」

びくっ

チャニョルがベットから飛び上がると
男性が怖い顔をしてこっちを見ていた

外は満月

月明りが部屋の窓から入ってきて
その男性を照らしていた

赤い服に赤い帽子
いわゆるサンタと言われる服装をしているが
男性は天使と思えるような美しい顔をしていた
しかしその瞳は
冷徹さを感じられる位冷たく輝いていた


も・・・もしかして・・・


「くくくくくっ・・・その顔・・・
俺が誰だか想像ついたみたいだな」

「おっ俺・・・何も悪い事してません!!!!」

ベットを飛び出したチャニョルは
土下座する勢いで男性の足元にひれ伏した

「さ・・・サタンさん!!!!!なんで? なんでいるんですか?」




どっこいしょ・・・

ルハンと名乗ったサタンさんは
担いでいた大きな袋を
チャニョルのベットの上に乗せた


手元のスマホをいじくると
チャニョルをチラッと横目で見つめる

「まあ・・・最近俺たち「サタン一族」の
クリスマスでの出番が激減してんだ・・
まあその事は別にいいんだけど・・・」

チャニョルはルハンの足元に正座して
話の続きを待っている

「俺のデーターによると・・・・
お前結構いい奴なんだなぁ・・・
善行のポイント溜まってさぁ~
今年はサンタさん来るっぽいんだ」

サンタさんが来る・・・
そう言われてチャニョルは驚いて目を見開いた


「お前・・・俺の言葉疑ってるだろう」

ルハンが目を細めて睨み付けると
慌てて首がもげそうな位 頭を左右にふった

「俺が存在するようにサンタもいんだよっ!!!!」

「だって・・・大人の作り話じゃ・・・」

チャニョルの言葉にルハンはケラケラと大笑いする

「まあな・・・ほとんどのガキは親がプレゼント用意するけど
本当にいい子は「サンタ一族」がプレゼント持ってきてくれるんだ」

「サンタ一族? サンタさんって1人じゃないんですか?」

「はあ? お前バカ?
世界中の良い子にプレゼント配るのに
サンタ1人じゃ無理に決まってんだろうが!!!!
俺たちも一族でわるい子の所に行くように
サンタも一族で手配して回ってんだよっ!!!!!」

チャニョルは話について行けずに
ぼんやりとしたままルハンを見つめる

「でさっ・・・ここからが話の本番」

コホンと咳払いをひとつすると
ルハンはチャニョルの元に来た理由を話し始めた


続く
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るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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