出会う 中編

「出会う」 中編


ルハンの学校は私立の男子校で

運動部はサッカーを筆頭に全国大会出場の強豪ぞろい

そんな体育学校に数年前に特進クラスが出来た

特進クラスは入学金や授業料の免除がある代わりに

3年後有名大学合格という条件があった

なので部活には入る事は許されず

勉強だけの高校生活を過ごすことになる



特進クラスの子猫のような瞳をもったミンソクを知ってから

ルハンは時々ミンソクがサッカー部の練習を見ている事に気が付いた


校舎間の渡り廊下の隅だったり

校庭の隅だったり・・・・ルハンと目が合うわけではないが

なんとなくぼんやりと自分達を見ているミンソクは小さな子供の様に見えた



「おいルハン? 何見てんだ?」

2年生のマネージャーのチョンジンが休憩中のルハンに声をかける

ルハンの視線の先を見て「ああ・・あいつまだ見てんだな・・」と呟いた

「先輩? まだって何?」

「入学したばかりの頃、サッカー部の練習をよく見てたから声かけてみたんだ」

チョンジンの言葉にルハンは顔をむける

「ミンソクは・・・特進クラスだよ・・・」

「ルハン・・・お前あいつの知り合いか? そう特進クラスだから部活できないって」

「サッカー部にいたって・・・聞いた」

「サッカーが好きなんだな・・・だからああしてお前達を見てるんだな」

ミンソクは・・・サッカーがやりたいんだろうな・・俺があいつの立場だったら

サッカーやりたくて・・・おかしくなりそうだ・・・


ルハンがミンソクの姿を見ていると

ミンソクは小さくため息をついて教科書を抱えたまま校舎に消えていった

その姿はルハンの心の片隅に引っかかった・・・・





いつもより練習が早く終り

ルハンがグランドから飛び出していったボールを拾い集めていると

校舎からミンソクが出てくる姿が見えた


「補講が終わったのかな?」

ルハンは小さく呟くとミンソクに向かって手にしていたボールを投げた

うわっ

突然目の前にサッカーボールが現れて

ミンソクはすごく驚いたが

お腹で受け止めてその後冷静にリフティングをし

最後に膝でボールを上げて手で受け止めた


(うわっ・・・ミンソクって反射神経スゲーいい)

ボールを手にしてキョトキョトと周囲を見回してルハンの事を見つけた

にこっ

キラキラした瞳でニッコリとルハンを見つめる

手にしたボールを見せて小首をかしげた

(うわっ・・・すっげー可愛い・・・なんだよこいつ・・・)


ルハンは深呼吸をひとつすると

「ごめん~そのボールうちのだよ~拾ってくれてありがとう」と声をかけた


「特進クラスのミンソクだよね・・・俺サッカー部のルハン」

「うん知ってる・・・ルハンは1年生の中ですごく目立っているから」

「ミンソクってリフティング上手だね」

「そんな事ないよ」

照れるミンソクからボールを受け取りながら

ルハンは自分で予想もつかない言葉を発していた

「明日さ・・・友達とフットサルやるんだけど・・ミンソクもやらない?」

「え?」

「特進クラスで部活できなくても・・たまにフットサルする時間くらいないの?」

「・・・・・・・」

「俺も毎日練習あんだけどさ・・・自主練なんかの時には

昔の友達とフットサルしたりすんだ・・・実践も必要だろう?」

そう言ってルハンはニッコリとほほえむ


「勝ち負けとか関係なく

サッカー好きなヤツだけが集まってるから・・・

とりあえず明日時間あったら・・・やらない?」

ミンソクはしばらく下を向いたまま何かを考えていたが

手にした教科書をギュっと握り直すと

「明日・・・時間とれるかも知れない・・・明日だけなら・・」と小さく呟く


「え? まじ? 時間と場所後で連絡するからカトク教えて?」

ミンソクははずかしそうに小さくうなずくとカバンから携帯を取り出した





翌日

約束した公園にミンソクはやってきた

ルハンと友人たちは小さいながらもフットワークの軽いミンソクに驚き

サッカーのセンスの良さにも驚いた

ルハンと同じチームになったミンソクは徹底してルハンのアシストをする

初めて一緒にフットサルをするのに

もう長年一緒のチームにいるかのように息がぴったりとあっていた


「ミンソク・・・すっげー上手いよな!!!!!おれ今日すっげー楽しかった」

ルハンが最後にそういうとミンソクは恥ずかしそうに小さく笑った

「ミンソク!!!!もう俺たちのメンバーだからな~時間が合えばまた来いよ」

他のメンバーからもそう言われて凄く楽しそうにミンソクは笑う



その笑顔を見つめていたルハンの心臓が突然バクバクし始めた

ミンソクの学校で見ることのない心からの笑顔を初めて見て

ルハンは呼吸が出来なくなるんじゃないか・・そう思うくらい胸がしめつけられた

ルハンは胸の痛さを気づかないふりをしてその場をすごした・・・・


この後も時々ミンソクはルハン達とフットサルを楽しむようになった


そして2人は2年生になる頃には

「親友」というカテゴリーの中にお互いを置くことになる




続く
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こんばんは(*´∀`*)

可愛い二人(*´-`)

後編も楽しみです(≧▼≦)

Re: こんばんは(*´∀`*)

> aさんへ

この話は三部作になってます(笑)
出会う、思う、願う と段々大人になっていきます

偶然~の話が終わってから続きを上げていく予定です
プロフィール

宗文san

Author:宗文san
るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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