願う ~2~

願う ~2~


ミンソクが病院にたどり着くと

玄関の所でスタッフに囲まれたルハンの家族の姿が見えた


「ミンソクオッパ!!!!」


ミンソクの姿をいち早く見つけたユナが声をかけてくる

ユナの隣にはルハンの両親の姿が見えた


ミンソクは手をあげて合図をすると走ってルハンの家族の元に来た


「ルハンは? ニュースで見て驚いてここまで来たんだ・・・詳しい事教えてくれ」

挨拶もそこそこにミンソクはルハンの両親とユナに状況を尋ねる


「さっき説明してもらったんだけど、お兄ちゃんは集中治療室にいて治療中なの

ここでずっと待ってるんだけど・・・」


ユナは自分の両親の顔を見ながら必死で涙を堪えながら話を続ける


「ほんとなら・・今頃・・お兄ちゃんを囲んで楽しい時間を過ごしていたのに」


「ユナ・・不幸中の幸いで私たちはルハンのそばにいる事ができる・・・

後はルハンが助かる様に神に祈るしかない・・・」


ルハンの父親がそういうと瞳をぎゅっとつぶった

その様子を見てルハンの母親が父親の体を優しく抱きしめていた


「ルハンの家族の方・・こちらに来てください」

チームでルハンの通訳をしているスタッフが

治療室の前まで案内してくれて

扉が開いて中から医師が出てきた



イタリア語が分からない家族に英語で説明を始め

ミンソクがそれをルハンの両親に訳して伝える


「私たちは最善を尽くしました・・・

あとはルハンさん自身の力に任せるしかありません

このままの状態が続くようなら、今夜が峠だと思われます」

そう言って病室の中に通してくれた



「・・・・・」


ミンソクの目の前にいるルハンは

ベットに寝かされて、いろいろなチューブが体に繋がっている

意識もなく生きているのか見ただけでは分からない状況・・・

ルハンの体に繋がれた計測器の表す数字で

ルハンはまだ生きているという事がかろうじて分かる


「ルハン!!!!」

「お兄ちゃん!!!!」

ルハンの家族が寝かされているルハンの顔のあたりに行くと

それぞれルハンに呼びかける

気を失いそうな母親を父親がしっかりと支えていた



ミンソクは病室の扉の前から動けないで

必死に呼びかけているルハンの家族の様子を

ぼんやりと見ていた



ミンソク・・・自分を呼ぶルハンの優しい声が耳によみがえってくる



昨日・・・電話で話した時は元気だったのに・・・


なんで・・・どうして・・・


お前がいなくなったら・・・・俺を置いて逝っちゃうのか?



ミンソクの思考が現実逃避をし始めた時に


突然ユナの声が部屋に響いた


「ミンソクオッパ!!!!!!お兄ちゃんに呼びかけて!!!!

お兄ちゃんを呼び戻せるのは・・ミンソクオッパしかいないよ!!!」


いくら呼びかけても意識の戻らないルハンの近くに

ユナはミンソクを連れていく

顔は涙があふれていて必死さが表れていた


「ミンソクくん・・・あなたもルハンに呼びかけて・・」


ルハンの母親にも促されて小さくうなずくと

ミンソクは横になっているルハンの耳元まで顔を近づけた


いつも自分の事を見つめている

キラキラした瞳は閉じられている

嬉しそうに笑うと目元に皺がよる

ミンソクの好きな笑顔は見られない



ルハン・・・お願いだ・・その瞳をあけて・・・俺の事を見て

ミンソクは鼻の奥がツンとなって涙が出そうになったが

必死でそれを抑え込み、小さく深呼吸をして呼びかけた



「ルハン!!!!お前が行こうとしている場所には俺はいない

俺はここにいる!!!!お前は俺のそばにいるって言っただろう?」


「そっちの世界には俺はいない!!!!ルハン戻って来い!!!!

俺の隣に戻って来い!!!!俺の隣がお前の居場所だ!!!!!」


「俺を置いて逝くな!!!!俺にはお前が必要なんだ・・・

お願いだから・・・俺のそばに戻ってきて・・・」


ルハンの手を握ってミンソクは必死に呼びかける

最後には言葉がつまって出てこなくなり涙があふれてきた


「ルハン・・・ルハン・・・」


ミンソクの嗚咽が部屋に響いた
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るーみん大好き宗文です。2人の幸せを祈ってます。ここでは2人の妄想話が主になります。BLが苦手な方は読まずにお帰り下さい。

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